2007/2/5 如月五日




2月の終わりから3月にかけて、私は沖縄に行く。

何故沖縄に行くのかと言えば、この時期は私のバースデイ割引が利用でき
日本全国どこへ飛んでも同じくらいの料金、
ならば札幌〜沖縄の直行便を利用して安く沖縄にいけるこの時期こそ沖縄に行こう、
という、最初にまず金銭的な事情によって出てきた沖縄行なのである。

もっともこの時期には、環境計量士試験が重なっているため、
10月の申し込みの際に、試験会場『沖縄』で願書を提出している。
だから沖縄の自然や風土を楽しみつつも、
空いた時間は資格試験の勉強をするという、一般人からすれば妙な旅行なのだ。
私の場合は去年の一般計量士も高松で受けたし、別に特別なことではないのだがな。

予定では2月26日に札幌から那覇への直行便で移動し、27日、石垣島に移動
3月1日早朝にフェリーで石垣から宮古へ、その日の最終便で那覇に戻り、
3月4日の環境計量士(濃度)の試験日まで離島巡りをしながら勉強。
3月5日に北九州空港に飛び、翌日筑豊地区を彷徨いつつ、
今年3月に廃止になる西鉄宮地岳線の末端部分に乗車、3月7日に帰ってくると言う予定だ。

宮地岳線のために九州入りするのは、バースデー割引利用の今回は
航空運賃を大分増やすため、もったいないかなとも思ったが
廃止になる前に乗りたいし、北海道からの直行便が就航していない
新北九州空港を使えるのなら、まあ良いかな?と言う事で入れてみた。


これは2年前に沖縄に行ったときの写真。撮影場所は本部町の沖に浮かぶ小さな島、『水納島』。


さて、私が沖縄に行く事を話すと、たいていの人からは
「え?誰と一緒に行くんですか?」
と言う返答がくる。私のことをよく知る人は、間違ってもそんな事を聞かないがな。

そして、一人で行く事を告げると、だいたいは驚きの声が返ってくるものの、
そこまで深く追求されることはない。


しかし今日話した女の子からは、上記に加えて
「一人で沖縄に行って楽しいですか?」
と言われた。

私の場合、日本中だいたい一人で行動しているが、つまらないと思った事はない。
それに一人で行こうが、大人数で行こうが、自然や風景は変わらない。
と言うような内容を捲くし立てると

「え?だって誰かと一緒に行って、綺麗だね、とか、楽しいね、とか・・・・・・。」

時間及び空間の他人との共有とでも言えばいいのか、これは私には無かった発想だ。
確かに共有によりその感動は増幅されるかもしれないが、
増幅されない状態でも、十分過ぎるほどの満足を得られるからな。

そういう意味で、私が他の人と旅をする事は少ない。
例えば、アルバム委員の仕事で仙台に行った時も、与えられた職務をこなした後は
私は山形、noct-氏は松島、ya5u5hi氏は仙台市内と、見事に三方向へと散っていったからな。

別に、人と一緒に旅することが嫌いなわけじゃない。
一人で行っても楽しめるし、みんなで行っても楽しめるので、
格別“人と行く”ことに比重を置いていないだけの事だ。
そして誰かと行く事になれば、その人の興味関心分野が旅程に織り込まれるので
私にとっても普段と違う視点から切り取った、意味のある旅になるとは思う。

ただ、私は旅の目的や目的地以外に、その行程や旅程を非常に重視するタイプなので
目的地までまっすぐ行って、帰りもまっすぐ帰ってきたいという人とは相性が悪いかもしれない。


ちなみにこのバースデイ割引という運賃は、今年の3月中旬で終了する。
今まで私が格安で旅する手段の一角を担っていただけに、少し残念だ。
でも、まだまだ沖縄に安く行く方法は残っている。おともでマイル割だ。
これなら10000マイルを持った人と一緒に同行すれば24600円で札幌〜沖縄の往復が可能だ。
誰か一緒に行く人が現れるまで、大切に10000マイルを取っておくかね。


本文とは全く関係ないが、なんとなく撮ったポートレート。



さて、そんな事でエコきっぷを使って移動していると、
π氏より東京大学の願書を提出したいから本局に連れて行ってくれ、と連絡が。

えーと、東京大学の出願締切って今日じゃなかったっけ?ギリギリだな。
もっとも当日消印有効だから、今日の23時59分59秒まではセーフだし
最悪、直接東京の本郷郵便局まで持ち込めば明日必着らしいので、
2月5日17時必着の郵便を、2月5日17時半過ぎに郵便局に提出した私よりはよっぽどましか。
(そう、4年前の今日は、あの運命の日なのだ)

π氏が何故願書の提出をこんなギリギリにしたかと言えば、
出願先を理科T類にするか理科U類にするかの判断を、
他の人の出願状況を見つつ判断したいと言う事のようだ。

普段の東京大学は、理科T類より理科U類の方が一段階選抜の最低得点が低いのだが
昨年はそちらの方に受験者が集中し、理科U類の方が高い得点を要求されると言う現象が起こった、
だから今年どちらに出願するかを、毎日の出願者の増え方と、過去の統計データを参考にして
出来る限り分析したかったようだ。

正直π氏の得点ならば、理科T類だろうが理科U類だろうが通ると思うのだがな。
受験料がもったいないから願書を出すか出さないか迷っていた私とは全然レベルが違うな。


と言う事でいったん家に戻って車を取り、π氏を乗せて、元町駅付近にある札幌東郵便局へ。
願書を提出する際に350円切手が必要らしく、その場で買い求めようとしていた。


東郵便局の窓口にて。手前の女性は車椅子利用者専用の駐車スペースに止めていたから
目には見えないが、車椅子を利用しているものと思われる。

が、しかし。郵便局の係員曰く
「350円切手は夜間窓口にはないですね。組み合わせになります」
と。な、なんだって!?慌てふためくπ氏。
高額切手は夜間に買えないのか。
そういえば私も昔、夜間に珍しい金額の収入印紙を買おうとして中央郵便局を訪れたら
夜間は販売していない事を通告された記憶があるな。


願書では『350円切手を貼る事』と指定されているらしく、どうしても必要だとか。

私も270円切手まではストックしていたが、350円以上の切手は手元に無い。
50円切手、80円切手、90円切手の組み合わせで
130円以上の10円刻みの料金を全て作り出せるから、
汎用性が低い高額切手をストックするメリットはあまり無いのだ。
だから私は常時50円切手を30枚、80円切手と90円切手を15枚ずつ、
唯一の空白域である120円切手を5枚以上ストックする事にしている。
私が郵便を出す際はこれで間に合うのだが、対応できない事例があるとはね。

組み合わせで貼ってもそれくらいは融通利かせてくれるだろう、と私が言っても
いや、こういうのが原因で書類不備がありえる、と譲らないπ氏。
一体どうすればいいんだか・・・・・・。最悪明日の東京か?

とりあえず一番可能性が高そうな事を考える。
もしかして他の本局なら、夜間でも350円切手を取り扱っている可能性があるのではないか?
東郵便局の局員は、他の郵便局でも同じ対応だと言い切ったが・・・・・・。
札幌市内の本局の場所は全て私の頭の中にある、やってみるか。


まずはここから一番近い丘珠郵便局に急行。
東区に3つある本局の1つで、札幌市の本局の中では影が薄い存在。
駐車場で待っていると、あっという間に戻ってきた。
ここも高額切手の夜間取り扱いはなかったようだ。


次に行くのは北郵便局。以前雪の降る夜に、一度だけ麻生駅から徒歩にて訪れた事があるが
その駅からの遠さによる不便さから、もう二度と行かないと思っていた本局だ。
ちなみに私が良く使う本局は

札幌中央(貯金の窓口の営業時間が最長、振込があるとき、都心部で用を済ませたいときに使う)
札幌東(元町駅徒歩1分と地下鉄駅より最速、外を歩きたくないときに使う)
札幌豊平(私の住所地を管轄だが公共交通の便は良くない。車で行くときには使うが駐車場はいつも混む)
札幌山鼻(市電の西線16条より徒歩1分、距離もほどなく近く駐車場も使いやすいので常用)

である。だから何だと言われると困るが・・・・・・。


結局、北郵便局で350円切手を入手する事ができたようで、
これ以上郵便局巡りをする必要は無くなった。めでたしめでたし。

まあ今回のことで言えるのは、ギリギリまで引っ張る場合こそ
事前の準備を入念にしておけと言う事だな。
ギリギリは後が無く、失敗が許されないわけだから。

4年前の私に当てはめるなら、当日まで出願するかしないかを留保するのはいいとして
調査書と願書と顔写真は事前に用意しておけ、と言う事だな。
これ、今考えると滅茶苦茶だな、準備不足にも程がある。

何度も締切を守らなかったばかりに、人生がおかしくなった私が、
(元はと言えばパラレルワールド突入も、変更の意思表示の締切に間に合わなかったせいだ)
未だに締切に対してルーズなのはおかしな話だ。


ともあれπ氏には、無事に東京大学に合格してほしいものです。