平成十一年度 火薬類取扱保安責任者試験 一般火薬学 甲種

問11 次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。(1)〜(6)の中か
  ら選べ。

  イ.鋭感剤は、起爆感度を増し、爆ごうの伝播を確実にするために配合
   する。
  ロ.安定剤は、発破の後ガスを良くするために配合する。
  ハ.減熱消炎剤は、爆発温度を下げ、ガスの発生量を増加させるために
   配合する。
  ニ.可燃剤は、酸素を得て燃焼し、爆発温度を高め、さらに種類によっ
   てはガスの発生量を増すために配合する。

    (1)イ、ロ (2)イ、ハ (3)イ、ニ (4)ロ、ハ (5)ロ、ニ (6)ハ、ニ





問12 次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。(1)〜(6)の中
  から選べ。

  イ.含水爆薬は、硝安油剤爆薬より雷管起爆感度が小さい。
  ロ.含水爆薬は、3号桐ダイナマイトより爆速が小さい。
  ハ.含水爆薬は、硝安油剤爆薬より耐水性が劣る。
  ニ.含水爆薬は、3号桐ダイナマイトより落つい感度が小さい。

    (1)イ、ロ (2)イ、ハ (3)イ、ニ (4)ロ、ハ (5)ロ、ニ (6)ハ、ニ





問13 次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。(1)〜(6)の中か
  ら選べ。

  イ.ニトログリセリンは凍結すると、打撃、摩擦に鈍感となる。
  ロ.ニトロセルロースは乾燥すると、打撃、摩擦に鋭感となる。
  ハ.ニトログリコールは、ニトロゲルのゲル化促進剤としての性能はない。
  ニ.ニトログリセリンは、水酸化ナトリウムのアルコール溶液で非爆発
   性物質に分解できる。

    (1)イ、ロ (2)イ、ハ (3)イ、ニ (4)ロ、ハ (5)ロ、ニ (6)ハ、ニ





問14 次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。(1)〜(6)の中か
  ら選べ。

  イ.2号榎ダイナマイトは、吸湿性がないので水中で使用できる。
  ロ.ニトログリセリンの含有量が多いダイナマイトは、長時間貯蔵する
   と鋭感になる傾向がある。
  ハ.2号榎ダイナマイトは、後ガスを考慮したダイナマイトで、坑内発
   破に適する。
  ニ.3号桐ダイナマイトは、ニトロゲルを基剤とし、主として硝酸ア
   ンモニウムを含む膠質状の爆薬である。

    (1)イ、ロ (2)イ、ハ (3)イ、ニ (4)ロ、ハ (5)ロ、ニ (6)ハ、ニ





問15 次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。(1)〜(6)の中か
  ら選べ。

  イ.エマルション爆薬は、硝酸アンモニウムを主成分とし、水、ワック
   ス、乳化剤、グラスマイクロバルーンなどを含む爆薬である。
  ロ.ダブルベース無煙火薬は、ニトロセルロースとニトログリセリンを
   主成分とし、これに安定剤などを加えた火薬である。
  ハ.硝安油剤爆薬は、ブリル硝安、経由及びニトロ化合物からなる爆薬
   である。
  ニ.黒色火薬は、硝酸ナトリウム、木炭、硫黄からなる火薬である。

    (1)イ、ロ (2)イ、ハ (3)イ、ニ (4)ロ、ハ (5)ロ、ニ (6)ハ、ニ





問16 次の火薬類のうち、自然分解を起こすものはいくつあるか。(1)
  〜(4)の中から選べ。

  (1)過塩素酸アンモニウム系コンポジット推進薬    (2)含水爆薬
  (3)硝安油剤爆薬   (4)シングルベース無煙火薬   (5)ダイナマイト
  (6)TNT       (7)DDNP           (8)テトリル
  (9)ニトログリコール (10)ニトロセルロース

    (1)3  (2)4  (3)5  (4)6





問17 次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。(1)〜(6)の中か
  ら選べ。

  イ.NH4NO31gの酸素バランスは+0.2gである。ただし、N、H、及び
   Oの原子量は、それぞれ14、1及び16とする。
  ロ.爆薬(薬径30mm、薬量100g)の薬包の砂上殉爆度は4である。互い
   に砂上に10cm離したら殉爆しなかった。
  ハ.ある爆薬1トンの保安距離Dは80mである。同じ爆薬8トンの保安
   距離は160mである。なお、計算にはD=K 3__の式を用いよ。
  ニ.一自由面発破において、最小抵抗線を3mにとり、発破を行ったと
   ころ、漏斗孔の直径が4mであった。この場合の装薬量は過装薬であ
   った。

    (1)イ、ロ (2)イ、ハ (3)イ、ニ (4)ロ、ハ (5)ロ、ニ (6)ハ、ニ





問18 トンネル発破についての次の記述のうち、正しいものの組合せ
  はどれか。(1)〜(6)の中から選べ。

  イ.同一体積の岩石を破壊するために必要な薬量は、心抜き発破より払
   い発破の方が多い。
  ロ.パラレルカットの空孔は自由面の役割を果たす。
  ハ.アングルカットは、主として払い発破に用いられる。
  ニ.スムースブラスティングは、トンネルの外周面の凹凸、余掘り及び
   損傷を少なくするために用いられる。

    (1)イ、ロ (2)イ、ハ (3)イ、ニ (4)ロ、ハ (5)ロ、ニ (6)ハ、ニ





問19 下図のように装薬孔を1列に配置したベンチ発破(ベンチの高
  さ10m、孔間隔3m、最小抵抗線2.5m)で、合計の装薬量が180kgで適正
  装薬量であった。この場合の発破孔数はいくらであったか。次の(1)〜(4)の
  中から選べ。ただし、発破係数は0.2kg/m3であった。

    (1)8孔 (2)10孔 (3)12孔 (4)14孔
 
           (平面図)               (断面図)



問20 構造物を解体する発破で,下図のとおり電気雷管(抵抗1.0Ω
  (オーム),必要電流2.0A(アンペア))40個を直列結合したもの30組を並
  列結合した直並列回路によって電気発破を行った。必要な電圧は何V
  (ボルト)であったか。次の(1)〜(4)の中から選べ。この場合,発破母線
  (100m当たりの抵抗2.0Ω(オーム))の総延長は300mであった。

    (1) 400V(ボルト)   (2) 440V(ボルト)
    (3) 460V(ボルト)   (4) 500V(ボルト)


    


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