平成十一年度 火薬類取扱保安責任者試験 一般火薬学 甲乙共通

問1 次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。(1)〜(6)の中
  から選べ。

  イ.爆薬には、ダイナマイト、トリニトロトルエン(TNT)などがあ
   り、これらは、起爆の条件により爆ごうを起こす。
  ロ.火薬には、黒色火薬、無煙火薬などがあり、これらは、爆発反応が
   極めて速く、主としてその破壊作用が利用される。
  ハ.爆ごうでは、爆発反応が音速より速く伝わり、衝撃波を伴わない。
  ニ.爆燃では、爆発反応が音速より遅く伝わり、ガスの膨張による推進
   作用が利用される。

    (1)イ、ロ (2)イ、ハ (3)イ、ニ (4)ロ、ハ (5)ロ、ニ (6)ハ、ニ





問2 次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。(1)〜(6)の中か
  ら選べ。

  イ.火薬類の爆発に際して、成分中の可燃成分が完全燃焼するための酸
   素の過不足量を酸素バランスという。
  ロ.爆薬の酸素バランスがプラスになるほど、窒素酸化物の発生量は少
   なくなる。
  ハ.爆薬の酸素バランスがマイナスになるほど、一酸化炭素の発生量は
   多くなる。
  ニ.ニトログリセリンの酸素バランスは、マイナスである。

    (1)イ、ロ (2)イ、ハ (3)イ、ニ (4)ロ、ハ (5)ロ、ニ (6)ハ、ニ





問3 次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。(1)〜(6)の中か
  ら選べ。

  イ.含水爆薬は、硝安油剤爆薬に比べて後ガスが悪い。
  ロ.発破などで、火薬類の爆発によって生成したガスを後ガスという。
  ハ.硝安油剤爆薬は、2号榎ダイナマイトに比べて後ガスが良い。
  ニ.発破の後ガスに含まれる一酸化炭素や二酸化窒素は、有害である。

    (1)イ、ロ (2)イ、ハ (3)イ、ニ (4)ロ、ハ (5)ロ、ニ (6)ハ、ニ





問4 黒色火薬についての次の記述のうち、正しいものの組合せはど
  れか。(1)〜(6)の中から選べ。

  イ.吸湿性があり、自然分解のおそれがある。
  ロ.火炎、電気火花などの着火源では発火しないので安全である。
  ハ.発煙量が多く、燃焼ガス中には有害成分が含まれている。
  ニ.煙火の原料と打揚火薬、導火線の心薬、採石用火薬などに用いられる。

    (1)イ、ロ (2)イ、ハ (3)イ、ニ (4)ロ、ハ (5)ロ、ニ (6)ハ、ニ





問5 次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。(1)〜(6)の中
  から選べ。

  イ.爆発威力のうち動的効果の尺度を猛度といい、爆ごう圧に対応する。
  ロ.火薬類が外的な刺激により爆発して外部にする仕事を、感度という。
  ハ.感度が鋭敏な爆薬ほどその威力も大きい。
  ニ.爆発により生じた空気中の衝撃波などにもとづく空気の流れを、爆
   風という。

    (1)イ、ロ (2)イ、ハ (3)イ、ニ (4)ロ、ハ (5)ロ、ニ (6)ハ、ニ





問6 同一薬種の爆薬についての次の記述のうち、正しいものの組合
  せはどれか。(1)〜(6)の中から選べ。

  イ.爆薬の殉爆度は、温度の上昇とともに大きくなる傾向がある。
  ロ.爆薬の殉爆度は、水中でも空気中でも変わらない。
  ハ.爆薬の薬包径が大きくなると、一般に爆速は大きくなる。
  ニ.爆薬の爆速は、吸湿したり固化した状態でも変わらない。

    (1)イ、ロ (2)イ、ハ (3)イ、ニ (4)ロ、ハ (5)ロ、ニ (6)ハ、ニ





問7 次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。(1)〜(6)の中か
  ら選べ。

  イ.落つい感度試験の結果では、等級の数字が大きいほど鋭感である。
  ロ.着火の難易と発火点の高低とは、必ずしも一致しない。
  ハ.水中爆力試験は、爆薬の動的効果と静的効果を一度に求めることが
   できる。
  ニ.火薬の力(比エネルギー)を直接測定する方法に、爆速試験がある。

    (1)イ、ロ (2)イ、ハ (3)イ、ニ (4)ロ、ハ (5)ロ、ニ (6)ハ、ニ





問8 次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。(1)〜(6)の中か
  ら選べ。

  イ.装薬の中心から自由面までの最短距離を、最小抵抗線という。
  ロ.漏斗指数が1の場合が適正装薬であり、1を超えれば弱装薬であ
   る。
  ハ.ハウザーの式は、装薬量が最小抵抗線と漏斗半径の積に比例するこ
   とを示している。
  ニ.自由面の数が多いほど、少ない薬量で同一容量の岩石を破砕するこ
   とができる。

    (1)イ、ロ (2)イ、ハ (3)イ、ニ (4)ロ、ハ (5)ロ、ニ (6)ハ、ニ





問9 次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。(1)〜(6)の中か
  ら選べ。

  イ.発破母線の雷管に接続する側は、結線しやすいように2本の心線の
   先端を揃える。
  ロ.段発発破で、せん孔間隔が狭い場合、不発残留薬が生じることがある。
  ハ.せん孔径と薬包径の差が大きい場合、不発残留薬が生じることがある。
  ニ.親ダイの作製は、雷管を爆薬に差し込むだけでよい。

    (1)イ、ロ (2)イ、ハ (3)イ、ニ (4)ロ、ハ (5)ロ、ニ (6)ハ、ニ





問10 次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。(1)〜(6)の中か
  ら選べ。

  イ.段発発破は、発破振動の軽減対策として有効である。
  ロ.発破音を軽減させるためには、水、覆土、土のうのような遮蔽物が
   有効である。
  ハ.飛石は、過装薬の場合のみ生じる。
  ニ.発破音は地形の影響を受ける、いずれの方向にも同じように伝播す
   る。

    (1)イ、ロ (2)イ、ハ (3)イ、ニ (4)ロ、ハ (5)ロ、ニ (6)ハ、ニ


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