2008/7/1 文月一日




「AAAさんの話を聞いていても、殆ど感情が見えてこないんですよね」
本日、後輩の女の子から言われたセリフである。

何故こんな事を言われたかと言うと、私がちょっとした相談事を持ちかけたからだが
その経緯についてはいろいろと面倒なので省略するが、
とかく私の話は「感情を全く表に出していない」ように聞こえるようだ。


今まであまりそんな事を考えた機会はないが、思い当たる節はある。
私が使う表現の多くは、自分の感情を踏まえたものではなく、
出来事を外部から眺めたような淡々としたものなのだ。


しかもさかのぼって考えてみると、小学校の担任の先生から、そういった内容を指摘された記憶があるし、
感情表現に乏しいのはおそらく小学生の時からずっとである。

さらに国語においては、小学生のときから小説よりも説明文の方が好きだった。
感情と言う曖昧な要素が介在する小説の読解よりは、
きちんと本文中に何が言いたいか書かれている説明文の方が楽しかったし、理解速度も速かった。


この日記においてもそうではないだろうか?
実際読み返してみると、私の文章は自分がどう思ったかと言う主観的なものと言うよりは、
私がどういった行動をしたかと言う客観的なものが多いような気がする。

言い換えれば、ここに掲載しているのは日記と言うよりは、私の日々の出来事の説明文なのだ。

そう考えると旅行ネタや死格ネタのような、元来説明文の守備範囲である日記が好評である理由もよくわかる。
逆に感情表現が必要な分野で“説明文”を書いても、
読み手に感情が伝わらないので、面白くない文章が出来上がるわけだ。



もちろん私にだって感情はある。
喜びもすれば悲しみもするし、人を好きになることもあれば憎むこともある。
ただ、それを必要以上に表に出さないだけだ。
まあ今回の事を踏まえると、必要とされる量すら出していない可能性が濃厚だがな・・・・・・。

ただ私は今まで、自分は感情を隠すのが上手い、のだと思い込んでいた。
しかし今までの事を鑑みると、感情を表意するのが下手、なのだな、きっと。


なぜこうなったかを自分なりに分析してみると、元来から感情表意が少ない性質だったのに加え、
幸か不幸か論理的思考力が発達してしまい、感情表現なくとも論理表現だけで事足りるようになってしまったこと、
また、喜怒哀楽や恐怖と言った感情を表に出すのは格好悪いだとか気恥ずかしいだとか思うようになっていたこと、
さらには今までの私を取り巻く環境も、それを加速させた一因だろうと思う。


尤も、私の感情は表に出てこないだけであって、内部では燻っているわけなので、
全く感情に影響されずに行動できるような解脱した人間と言うわけでもない。
どんなに少なく考えても潜在意識下で行動に影響を与えているだろうし、
さらには論理的表現に吸収される形で包含して表意されることも多い。
もっとひどい場合は、『強制執行』に近い形での歪みの是正を試みることもあった。



これまでの人生においては、あまりそう言った事を意識する機会もなく
これが原因で損していたという認識もあまりなかったが、
良く考えてみれば、1年前の4月のあの事件なども、
きちんと感情を表に出さずに、理論と強制執行で決着を試みようとしたせいか。

これらの解決法は反論の余地を与えない、誰が相手でも事務的に実行できるというメリットは持つが、
人の心を置き去りにした方法なので後に禍根を残すし、副次的なデメリットも内包している。
(考えてみればここからだよ、今まで続く下降トレンドの原因となったのは)




さて、私も改善要求を受けたからには、放置しておくわけにはいかない。
早急な対策を試みたいと思うのだが、具体的に何をすべきかわからない。

私の周囲の人で言うと、某屋敷君は感情をあまりにも表に出し過ぎ、
よっけ君も周囲に囃し立てられると感情表現が少し過剰になる部分がある、とのこと。


さて、私はどれくらい、そしてどのようにして感情を表に出せばいいのだろう?




私の表現と、世間一般の人の表現を比較するために、少し他の人の日記と私の日記を比較してみよう。

まず、以下は6月27日のgcfnさんの日記(一部抜粋)である。
(ここで『著作権法32条の規定により引用させていただきます』と書いて済ませるのが私の今までのやり方だが、
 感情面を考慮して行うなら、法律云々よりも先にやることがあるな)

--------------------------------------------------[以下引用]--------------------------------------------------

ダーツ行った!!!!!!! 
今日で多分4回目!あ、この間の打ち上げでちょこーっと投げたのを入れると5回目かな? 
やっと400点台に乗るようになりました…ハイスコア418。まだまだだすなぁ…(´・ω・) 
あと、そのターンによって全くスコアが違うのがいくない。
もう少し高い所で安定させたいなー。だいぶ狙える様にはなってきたんだけどなー。 

今日もネ申様(誕生日おめでとうございます!!!!!!)とご一緒出来た
(というより自分からお誘いした感じですが)ので、
また素晴らしいプレーを拝見することが出来ました…!!
この方にダーツを教わる事が出来て本当に嬉しいです。感謝感激雨霰ですよ!! 
また行きましょう!!というか、誘ってください!! 

あと、蟹沢さん!!今度は参加してくださいねwww 

--------------------------------------------------[引用終了]--------------------------------------------------


続いて同じ日の私の日記(一部抜粋)である。


--------------------------------------------------[ここから]--------------------------------------------------

本日は神生誕二十四周年記念の日。
(神と言うのは写真部の隠語でnoct-氏の事である。この日記の読者の方には説明するまでもないか?)

と言う事で神生誕二十四周年を記念して、みんなで神様が大好きなダーツにでも興じようと言う事になった日。


今回の場所は、自遊空間清田店。
前回訪れたときはダーツの台が全て塞がっており、そこから様々に展開していったという記憶があるが
今回はきちんとダーツ台に空きがあり、すんなりここに決まった。


ところで最近私の周囲で、少しずつダーツをする人が増えてきた。
noct-氏が少しずつ布教しているせいだろうか。

私もだいぶ前に、noct-氏に教えられて初めてプレイした口だ。
どうして最初にプレイすることになったのかは覚えていない。
最初にプレイした日付近に、ブライアン・ガムリンがどうとか
得点の分布がどうとか言う内容の日記を書いていた気もするが、見当たらない。

まあ、今の私にとってのダーツは、FX取引やクレジットカードと一緒だ。
(なかなか機会がなくて始められなかったけれど、いざ始めたらずっと昔から当たり前のような錯覚を受けている)

--------------------------------------------------[ここまで]--------------------------------------------------



こうやって並べてみると一目瞭然だな。
gcfnさんの日記は、感情表現が豊富であり、生き生きとした様子が感じ取れるが
私の日記は非常に無機的であり、事柄についての客観的な視点からの解説や分析が多い。

たぶん自分では気づいていないだけで、普段からこんな感じの視点から喋っているんだろうな、私。



となれば善は急げ、思い立ったが吉日、そう言った欠点の是正に取り掛かろう。
早速、感情表現に注意を払った上でちょっと今日の出来事を日記にしてみよう。



今日も中型免許の教習に行ってきました。
S字やクランクは慣れてきましたが、感覚がつかめないのが路端発進。
なかなか左方感覚がつかめません。
指導員の方は、もっと左へ寄せろ!ハンドル戻すな!って言うけど、
ポールまで15cmくらいしかないし、ぶつかったら嫌だし、
ついハンドルを戻してしまって、路端から離れてしまいます。
もうすぐ仮免です。あと2時間の教習でちゃんと運転できるのか不安です。

その後大学へ行ってしばらくすると、今日もあの子に会う機会がありました。
でも今日も一言も話せませんでした。残念です。
今度会ったときは・・・・・・ってこれじゃあ小学生の日記だよ。
少し方向修正。



少しだけ星が写っているんだけどね。


(中略)の後は野幌から南幌方面へ。そして誰も来ない農道のど真ん中で星空観察♪
最近どこか行くにも都会ばっかりだったから、落ち着いて夜空を見上げる機会ってなかったな。
あっちに輝くひときわ明るい星は金星かな?それともシリウス?
あ?シリウスは冬の星座だっけ!?
だけど、札幌から20キロくらい来ただけで、これだけ星が見えるんだねぇ。
でも江別や南幌あたりだと、まだそれなりに周りが明るいので、
かつてトマムとか、陸別とか、甲浦とか、石垣島とかから見た夜空と比べちゃうとやっぱりいまいちかな?
今年も日程合えば、また陸別行きたいなぁ。去年は霧が出て残念だったし、リベンジリベンジ。
一人で星空を眺めるのもいいけど、せっかくならやっぱり感動を共有したいよね。
例えば人気のない真っ暗な浜辺で彼女と二人、空には満天の星空、最高のシチュエーションじゃない?
そんなただの妄想を、妄想で終わらせず少しでも現実に近付けるため、明日からがんばるぞー。


って、なんか・・・・・・私の文章じゃ・・・・・・ない。















あとがき

奇しくも今日は7月1日、2008年の折り返し地点です。
今年を振り返って今までの経過を鑑み、気を新たに取り組んでいくにはちょうどいい頃合。
そう言う事で久々にこちらも再開させてみました。
私を取り巻く環境はいろいろと変化していき、私自身も変化を迫られる昨今ですがこれからもよろしくお願いします。


また7月1日は、本サイト『“死”格』の供用開始日でもあります。(2004年7月1日供用開始)
つまり本日をもって『“死”格』は4周年を迎えます。

『“死”格』が今まで継続してこられたのも、ひとえに訪れてくれる皆様の温かいご声援があってのことです。
なかなかコンテンツの拡充まで手が回らない状況ですが、時間を見つけたら積極的に更新していきたいと思います。
皆様、これからも『“死”格』をよろしくお願いします。