2007/9/28 長月二十八日





AAA 「やはりこれだけの距離があるとなるとICBMを使う事になると思うのですよ」
noct-「ICBMは言い過ぎだろ。ノドンとかスカッド程度じゃね?」
AAA 「それでも遠いな。でもノドンやスカッドでは届かないと思う」
noct-「Intercontinental ballistic missileが必要とは難儀だな」
AAA 「貴方の場合はまだいいですよ、フェニックスミサイルですからねぇ」


本日noct-氏との会食で行われた会話だが、何でこんな事になったのかは最後まで読むべし。



明々後日には最後の日を迎える781系ライラックだが、
本日そのライラックを撮影するために、札幌近郊を走り回ることにした。

ライラックの撮影は今日、明日、明後日の3回に分けて行う。
今日は札幌付近から美唄くらいまで、明日は美唄くらいから旭川までを車で回り、
最終日は自分が乗車しつつ駅からの撮影を行う予定だ。

まずは札幌市内の撮影スポットである、豊平川橋梁へ。


14時30分、781系ライラックと781系すずらんは札幌駅を同じ時刻に出発する。
その後函館本線へ突入する『ライラック』は外側線を、千歳線へ突入する『すずらん』は中線を走り
苗穂駅を同時に通過、そして豊平川橋梁にも同時にやって来る。
こんな光景が見られるのも、今日を含めてあと3回だけだ。

ライラックは上り下りそれぞれ1時間に1本ずつ走っているパターンダイヤだ。
だから、沿線を走っていれば、平均して30分に1本くらいの割合で遭遇する事ができる。

もっとも各地点を別個に見た場合、上り下りのライラックがすれ違う場面を1時間に1回見られる地点から
本当に30分ごとに上り下りを交互に見られる地点までまちまちだ。


千歳川を跨ぐ地点も、“上り下りのライラックがすれ違う場面を1時間に1回見られる地点”に程近い。
まあ実際にすれ違う地点はもう少しは、もう少し岩見沢寄りであり、
この地点だと、“下りのライラックが通り過ぎてすぐに上りのライラックが通る地点”だ。

“上り下りのライラックがすれ違う場面を1時間に1回見られる地点”は
札幌〜旭川間に3箇所あるので、ここ付近以外にあと2箇所、上下のライラックが交わる点がある。

そのまま国道12号線を下り、岩見沢へ。
このように移動すると、次の下りライラックとの遭遇までの時間は延びるが、
次の上りライラックとの遭遇までの時間は短くなる。
効率よく撮るためには、頭の中にダイヤグラムを思い浮かべて、どこまで行っても大丈夫かの計算が必要だ。


岩見沢市内の踏切にて。先客がいました。

どうも今日は天気が良くないし、そろそろ日も落ちてきたからそろそろ帰るか。


帰りも国道12号線では面白くないので、あえて農道を走って戻ってきたのであった。
こちらだと、後ろから別の車に追いかけられることもないから、止まって写真を撮ろうが自由だ。

あまりいい写真が撮れなかったが、まあ今日は明日の予行練習と言うことで。
781系が似合うのは、やはり美唄以北の空知平野だろう。




その後、平岡某所でnoct-氏と会食を行う事になる。

タスコシステムの株主優待券の期限が明々後日で切れるという単純な理由だったが、
何故か妙にシリアスなお話をする事になってしまう。


n「例の件だが、ネタじゃなくて君が描いた最悪のシナリオに直結する可能性があるぞ」

A「困りましたね。一部の事実を対抗要件として使わずに、そのシナリオを回避する事は可能か?」

n「多分、それは可能でしょう。やっておきますか?」

A「さあ、どうするかな?難しいところだな」

n「何故?」

A「最悪のシナリオは、おそらく起きる可能性は0.01%以下でしょうよ。
  そこまで確率の低いリスクが顕在化する事を恐れる必要があるかな、と」

n「得てしてそういうときに限って、最悪の方向に事が進む物ですよ」

A「うーん、そうねぇ。それは確かに一理ある。」

n「そういう意味では不安要素は排除しておいた方がいいかと」

A「しかしこういった極めて局所的な事情によって、大局的な視点からの展望を覆してしまったいいものかな、と」

n「大局的な視点は、局所の集合で出来ていますし、
  第一その大局的な視点自体が、現段階において重大な脆弱性を全く想定していないわけですから」

A「うーむ、どっちの判断が正しいのだろう?わからん」

n「いっそ君も普通に戦う気はないの?」

A「えーと、ですから現在の相互間の距離を鑑みると、届く兵器はICBMしか無いんですよ。
  ICBMは非常に高価で、そうおいそれと使用するわけには行かないでしょう。
  ましてや数千キロ先からICBMで狙われる標的はたまったものではないでしょう」

n「確かにそれもそうだな、相手方にとってはまるで予期しない位置から攻撃されるわけだからな」

A「これがもし、短距離兵器や中距離兵器の射程距離ならば、話は変わってきますよ
  あなたの場合、フェニックスミサイル程度だからそれもいい手でしたけど」

n「俺はフェニックス、うーん、そんなもんか。でも結局命中しなかったけどな」

A「まあ、それでも百キロ以上は離れていますからね」

n「ICBMだと数千キロだもんな、でもそれは流石に評価が厳しくないか?
  せいぜいスカッドとかノドン程度だろう」

A「それはまた命中率が悪そうですね。でもスカッドやノドンじゃ届かないでしょう」

n「そうか、で、ICBMは使わないのか」

A「やはり予告なきICBMの使用は世界を震撼させるだけでしょう。
  フェニックスミサイルの距離ならば、お互いレーダーで確認しあっているから兎も角」

n「発射コストも大分下がるしな。それでもまだまだ高いな」

A「ティーガーは非常に効率の良い戦い方をしましたね。
  接近して機銃掃射で決着をつけたわけですから」

n「いや、機銃掃射というよりはロケットランチャーでしょう。
  近接距離からのロケットランチャー数発発射。非常に効率の良い戦い方ですな」

A「ロケットランチャーならお互いレーダーどころか目視だし、コストもかからないし、理想的ですな」

n「ただ、ロケットランチャーが届く距離まで潜り込むのが大変だな」

A「どうすればそれくらいに距離を縮められるんでしょうね?」

n「さあ、俺に聞くな」

A「もっとも相手を殲滅するというなら、私の場合中長距離戦の方が得意ですけどね」

n「それ、文字通りの殲滅だな。殲滅するつもりなのか?」

A「滅相も無い、殲滅するのが嫌だからこうして考えているわけで」

n「だったらもう少し距離を詰めないと駄目だろ」

A「それがなかなか難しい。第三国を経由するとか方法は無くもないが」

n「ところでどのくらいの距離まで詰まれば戦闘に入るつもりなんだ?」

A「最低でもフェニックスの射程、できればAMRAAMの射程、可能ならばサイドワインダーの射程あたりですか」

n「空対空なのか。そしてロケットランチャーを使う気はないのね?」

A「ロケットランチャーは無理でしょ。そしておそらく空中戦になるでしょう」

n「じゃあ一応、そういう方向に動くつもりなんだな?」

A「こちらとしてもICBMに戦略核積んで、ということは避けたいですしね」

n「だったらそういう方向に向かって行動しろよ」

A「第一こんな会話をしている時点で(略)」

n「まったくだ」


ということでnoct-氏との会話内容は、机上での軍事演習でした。


A「いっそMOABを使ってしまうとかどうでしょうね」

n「やりすぎだろう。一体どれだけの範囲を巻き添えにする気なんだ?」

A「ならばバンカーバスターを使うのはいかがでしょう?」

n「それは何か?地下のコンクリート壁をぶち破る必要があるのか?」


本当は軍事ネタとは全く関係ない事を喋っているはずなのですが、
これで意味が通じてしまうのが怖いですね。




語句説明

ICBM   大陸間弾道ミサイルの略称 射程距離は6000kmに及び、
       想定できないようなとてつもない距離からの攻撃が可能だが、
       一基数十億円と非常にコストパフォーマンスが悪い攻撃とも言える。

フェニックス アメリカ海軍機、F−14トムキャットに搭載されていた空対空ミサイル。
       射程距離約200kmと空対空ミサイルの中では飛びぬけた数値を誇る。
       空対空ミサイルとしては非常に大型かつ高価、1発五千万円強。

ノドン    北朝鮮が開発した弾道ミサイルの名称。射程は1000km強。

スカッド   ソ連が開発した地対地ミサイルの名称。射程は最新型で700km程度。
       イランイラク戦争や湾岸戦争では大量に使われた。

ティーガー  第二次世界大戦中に活躍したドイツ軍の戦車。
       当時の戦車の中では非常に巨大かつ重く、足回りが悪かったが
       火力や装甲の点では非常に優秀で、連合国側を苦しめた。

ロケットランチャー ロケット弾を専用の発射機。比較的小型であり、
          人間が携行し、肩に担いで発射することもできる。
          射程は500m程度だが、弾は1発数千円程度、
          戦車などの車両も破壊可能なため非常に効率の良い兵器だ。

AMRAAM    アメリカ軍が開発した中距離空対空ミサイル。
          スパローの後継で、射程距離は40km強。
          打ちっぱなし能力を持つ、ジャミングを受けにくいなどの特徴がある。
          お値段は1発四千万円程度。

サイドワインダー  アメリカを始め各国で採用されている短距離空対空ミサイル。
          赤外線誘導方式をとり、射程は10km強。
          お値段は1発一千万円程度と、空対空ミサイルとしてはお手頃。

MOAB      Massive Ordnance Air Blast bomb(大規模爆風爆弾)の略称で、
          核を用いない通常兵器では最強の兵器。
          あまりにも巨大なため、通常の爆撃機には搭載できないが、
          ひとたび投下されると、爆発地点の周囲数kmに被害を与える。
          そのため、狙った標的以外に多数の民間人を巻き添えにする可能性が高い。

バンカーバスター  地中貫通爆弾の事を指す。
          地下施設や、分厚いコンクリートに覆われた施設にいる敵を殲滅するために使われる。
          ただの地面ならば30m程度、コンクリートでも6m程ならば貫いて攻撃可能。



ICBMを1発打つ資金があれば、ロケットランチャーを100万発打てる。
どちらの方が効率がいいかは、言うまでもないだろう。


何かRiseOfNationで遊びたくなった今日この頃である。