2007/8/11 葉月十一日





シューパロ湖にかかる三弦橋。昔この地を走っていた大夕張鉄道の橋梁である。
この地は数年後、現在建造中の夕張シューパロダムの底に沈む。
よってこの風景を見るならば、あと数年間限定だ。
(私は無駄な公共事業だと思うので、見直して欲しいと思うがな)



文月20日及び27日に、豊平川にて花火大会が行われた事はこの日記中でも書いた。
今年の豊平川花火大会は、この2回だけである。
しかし、例年なら豊平川での花火大会はひと夏に3回行われていた。今年は1回少ないのだ。

何故1回分少ないかといえば、読売の花火大会が夕張で代替開催されるためである。
財政難に苦しむ夕張市、そしてその影響を受けて苦しむ夕張市民を勇気付けるため
夕張市で花火大会を行おうと言う事になったらしい。

私は夕張までその花火大会を見に行く事に決めていたのだが、
本日は諸般の事情で、朝まで起きていたため、出発は15時くらいになってしまった。


y@5u5hi氏、noct-氏を乗せて、274号線を東にひた走る。
花火大会を見るだけなら、十分に余裕のある時間ではあるのだが、
せっかく夕張に行くのだから、大夕張地方を訪れて写真撮影をしたいということで一致し
少し早めに出て、清水沢より大夕張を目指す事にしたのだ。

昨年11月にも夕張を訪れたが、その時には大夕張地方はあまりゆっくり撮って回れなかったので
今回はシューパロ湖などを中心に回ってみた。


シューパロ湖上流の夕張川に架かる白銀橋。大分老朽化しているが、現役の橋梁である。


干上がった湖面に降り立って撮影。
この時期はちょうど放水が終了する頃であり、1年で最も水位が低くなっている時期なのだ。
だから、このように湖面がむき出しになった姿を見ることができる。

これらの撮影を終え清水沢に戻ると、ちょうどいいくらいの時間になっていた。

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実は、シューパロ湖に降りようとして斜面を下がろうとすると、
不意に前方の茂みがガサつき、茶色い獣のような物が見えたということがあった。
まさか、熊か?と思って全員で逃げたのだが、後から良く調べると鹿であることが判明し
ほっと胸を撫で下ろすという一幕があった。

もし、あれが本当に熊なら、慌てて逃げると言う選択肢は禁物なのだがな。
そもそも、熊であってあの距離なら、既に時遅しという可能性もあった。

こういう所に行くならば、熊出現の可能性も考えて行動すべきであった。

今はまだ夏だから良いが、これから秋に入り熊も凶暴化するわけだし
あまり無謀な行動はしないようにしたいところだ。
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夕張読売花火大会は、夕張夏祭りの一環として行われるようだ。
清水沢駅前の小さな商店街は、大勢の人で賑わっている。


清水沢の駅にちょうど列車がやってきた。

初めてここの駅に降りたのはちょうど2004年の3月12日、楓駅が廃止される前日であったか。
そして翌日の楓駅廃止と同時に、清水沢の駅から交換機能が取り去られてしまったのだ。
今は銀色の柵が設けられたこの場所にも昔は列車が停まり、ここの駅で行き違いをする列車もあったのだがな。



おお、ここは本当に夕張か、と思うくらいの人出だ。

昨今の夕張を訪れると、紅葉山、清水沢、夕張本町などなど、どこを歩いても人の姿が少なく
本当にこの街に人が住んでいるのかな?などと不安になるような有様だったが、
祭で人が出てくると、やはりここは街なんだな、と実感する。

地方都市のお祭りって楽しいな、と思った。街の人に一体感があって。
都会のお祭りは、人こそ多いけど、みんな心がバラバラな気がする。

例えば札幌市民である私が、さっぽろ夏祭りに1人で行っても
祭りの群衆という大海原の中に一人ぼっちで浮かぶ小舟に等しい状態だが、
夕張市民が1人でここに来たとしても、何処かかしかに知り合いがいて、色々話が弾むと思われる。
現に、そんな感じの人たちを複数見かけた。


花火を鑑賞する人たち。
普段の清水沢の商店街の様子を見るには、考えられないような人の数だ。

炭鉱が栄えていた時代を知らないが、かつての街にはいつもこれくらい人がいたのだろうか?



祭りと花火と浴衣と・・・・・・。
ちなみにこの写真は、同じ位置から撮った2枚の写真を合成している。
私は滅多な事では画像の合成は行わないのだが(うまく調和してくれないし)、
今回は人と花火のいいところを組み合わせてみたのであった。


花火単体を撮るより、私はやはり人を入れたいのであった。
やっぱり花火には浴衣が似合うと思う。
出来れば、誰か知り合いの女の子を連れてきて、花火を使ったポートレート風に仕上げたかったが・・・・・・。
無理なので、また例のごとくそこら辺に居た人を利用してみる。


ところで、札幌の花火大会に比べると、浴衣の女の子の黒髪率が非常に高い。
原因は不明だが、和服は黒髪じゃないと厭だと主張する私にとってはとても喜ばしい事だ。



程なくして花火大会は終了し、夕張夏祭りの全行程が終了する。

y@5u5hi(以下y)「さて、では札幌に帰ろう」
noct- (以下n)「さてと、じゃあこれからどこに行く?」
AAA  (以下A)「そうだね、どこに行こうか?」

この台詞からも伺えるように、三者の間に微妙な意思の違いがある。
これが後々、大喧嘩に発展することになるとは、この時点では知る由も無い。


前回、深夜の夕張の街の撮影は行ったので、今回はもう少し別なことをしたいと思う。
しかし、
ということでnoct-氏が美櫛にこんな内容をぶち込んだ。

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私は今、夕張の花火大会に来ています。 
メンバーは実に濃ゆいメンバーです。 
さて、我々は今後の行程を決めかねています。 
そこで皆様のご意見を伺いたい、 

@美唄に行ってボブさんと遊ぶ 
A千歳に行ってクロを拉致して支笏湖へ 
Bご飯を食べに札幌へ戻る 
C琴似の自遊空間でNゲージで遊ぶ 
Dラッキーピエロでハンバーガー食べる。 
Eあなたが指定する最寄りのファーストフード全国チェーン店に行く。 


さぁ! 
投票してくれ!!
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何か恐ろしい選択肢が一つ入っているような気がするが、それが出たら出たで
函館まで走るくらいのパワーは残っている。ネタ師を甘く見てはいけない。

投稿時間が21:42なので、22:00頃くらいまでに返答がなければ
仕方ないから適当に自分達で決めようという事に決定。

夕張駅付近にあるセイコーマートで軽く食料でも補給しつつ、22時まで待機。


が、しかしこの間y@5u5hi氏が、明日は仕事があるので帰りたいと懇願。
この後、色々と紆余曲折があったのだが、ここでその経緯について書くと、
どうしても私よりの意見になってしまい客観性を書くので、省略させていただく。

私は、今回はゲストなし、いつものメンバーだから多少の無茶な行程は可能だな、と判断したわけで
他のメンバーの明日の予定を確認しておかなかった所は少し問題があったか。



結論としては、美櫛をチェックするも誰からも書き込みがないようだし、
とりあえず岩見沢を経由しつつ、(私が道道38号を通りたかったので)
速やかに札幌へ戻ろうかという流れになった。



夕張を北に突き進み、栗沢町の万字方面へ抜ける道を通る。
夕張を出ると万字、美流渡を経由して岩見沢に向かう道道38号線だが
思ったよりもカーブが多い道であり、交通量は殆どなし。
おそらく普通に岩見沢〜夕張間をアクセスするなら、道道3号線の継立を経由した方が早いだろう。

さて、ここで再び美櫛を確認すると、これだけの書き込みがあった。

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2007年08月11日 22:12  ボブ  
 
ボブさんと遊ぶ。  
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2007年08月11日 22:20  kromhout(クロ)  
 
またそれやってるんだぁ(笑)

迎えに来なくていいから(笑)  
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2007年08月11日 22:27  sorami  
 
モスとか逝ったら? 
夕張にあるかはわからぬが。  
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2007年08月11日 22:42  空裂蟹沢  
 
拉致して支笏湖ってw 
俺としてはラッピのバーガーをお土産として(ry  
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選択肢としては1,5,6が出た事になるのか?しかし残念ながら時間切れである。
y@5u5hi氏が帰りたいと行っているようだし、今日は札幌に帰還するつもりであった。


しかし、想像の斜め上を行くのが世の常である。

夕張から岩見沢に向かって走行中に、noct-氏の携帯電話に、ボブさんから電話がかかってきた。

A「で、どんな要件なの?」
n「ボブさん、今まだ札幌にいるそうです」
A「あらま、じゃあそもそも1は成り立たなかったのね」
y「そんな事はいい、とにかく帰ろう」

次の瞬間、noct-氏が一瞬凍りついた。

n「・・・・・・えーと、ボブさん今から岩見沢行の普通列車に乗るので、美唄まで乗せていってくれ、だそうです」
A「はぁ?何だそりゃ?」
y「やだ、もうやだ、帰りたい、帰りたい」

只今の時刻を考えると、札幌駅22時30分発の滝川行普通列車(特急を除く美唄までの終電)に
ボブさん乗れなかった可能性が高い。


我々は23時頃、岩見沢駅に到着した。本来なら駅などに寄らず、
まっすぐ国道234号線から高速道路に突撃する予定だったが、
奇しくもこんな事で、新しく生まれ変わった岩見沢駅を見ることになってしまった。

新しい岩見沢駅に着いた我々は、とりあえず駅の中に入ってみる。

A「ボブさん、何分の列車に乗ったのかな?最終のSWAとか利尻・・・・・・いや、あの人が特急料金払うわけないか」
n「だね、23:35着の普通列車じゃないか?」
y「えー、それまで待つの?早く帰りたい」

時は流れ、23:26着のSWAが到着。当然ボブさんはいない。

n「えーと、ボブさんが乗ったのは0:13着の列車だそうです」
A「あ、そう。まだ待つのかい。もう少し早い列車に乗れなかったのかね」

ここでy@5u5hi氏の怒りが限界に達する。
その内容はここで書くのが憚られるので省略するが、先ほどまでの一触即発状態から遂に破裂してしまった。

事態は最悪だ。

が、冷静に状況を見てみると、
ここでボブさんを待てば、y@5u5hi氏が札幌に戻れないし、
y@5u5hi氏を札幌に連れていけば、ボブさんは岩見沢で1人夜を明かすことになる。
既にこの時間になってしまうと札幌方面行の列車も、岩見沢方面行の列車もないのだ。

noct-氏が掟破り的な解決策を提案するが、そんな恥ずかしい事ができるかと一蹴。
(訳あってその方法はここには書けないが、私なら恥ずかしいどころかむしろ一度やってみたいと思っていたがな)

いよいよ八方塞がりかと思ったところでnoct-氏がこんなことを言った。

n「・・・・・・ここから常盤まで何分くらいかかる?」
A「高速経由なら、1時間もあれば余裕ですね」
n「よし、ならば一旦常盤まで走ってy@5u5hi氏を降ろした後、再び岩見沢まで戻ってこよう」
y「おい、岩見沢を行って帰ってって、お前らそんな無駄な事をする気か」
n「でもそれしか解決法が無いのですよ、AAA氏、その行程できる?」
A「まあ燃料代が少しもったいないけど、距離的には大したことありませんから大丈夫でしょう」

なんとも不合理な行程にy@5u5hi氏もそこまでするかと嫌がったが、
結局それが最善の策であることを理解し、遂行する事に。
23時44分、岩見沢バイパスにあるガソリンスタンドを出発し、
岩見沢T.Cより一路札幌を目指して走るのであった。


明日の日記に続く。