2007/7/29 文月二十九日





午前6時30分、夏真っ盛りと言えど、朝は涼しいあたりが北海道である。
本日は参議院選挙が行われるが、ここのところ自民党に逆風が吹いており
野党が大勝する展開が織り込まれている歴史的な選挙になるのかもしれない。
まあ、政治の流れに関する話題はここでは控えておこうか。

さて、選挙の投票時間は年々拡大され、今回の参院選においては
午前7時から午後8時までの投票が可能である。

別にどの時間帯に行こうがいいのだが、今回私は朝一番に出向く事にした。
なぜかといえば、投票所の様子を撮影したかったからである。

前回の選挙の際は、投票者のプライバシーなどの観点から撮影をお断りされたが、
今回は朝一番、まだ誰も入る前の投票所だ。
よって、上手くいけば撮影許可が出るのでは無いかと判断し、6時45分頃に投票所に着いた。
既に車椅子の方が1名、7時の投票開始を待っていた。


写真にはさらに多くの人が写っているが、
この写真は私が到着したときではなく、6時59分の投票開始直前に撮影したため。
結構、朝早くから来る人っているんだね。昼間忙しいからかな?


残念、一番乗りは無理だったか。まあいい。
とりあえず投票所の入り口にいた係員に、以下の事を申し出る。

---投票所の様子を撮影させて欲しい、前回の知事選等の際にも同じお願いをしたが、
他の投票に来た方々がいる時間帯だったので、プライバシー保護などの観点からお断りされた。
今回はその点を踏まえて他の投票者が投票所に入る前の朝一番の時間にやってきたのだが、撮影許可はおりないだろうか?


さて、前回はあちこちに電話して、しばらく時間をとられたあげく不許可になったわけだが
今回は意外とあっけなく許可が下りた。
50%くらい断られるのを織り込んでいた私は、ちょっとあっけにとられた。


他人は無断で撮影する私だが、会場に撮影制限がかかっている場合はきちんとこのように管理者等に了解を取る、
この行動を意外に思う読者の方もいるかもしれないが、私の判断基準は単純明快だ。
公道などで他人を無断で撮影する事には罰則は無いが、
こういった施設内で無断撮影する(例えば投票所で無許可で強行撮影するなど)と、
退去を命じられたり、場合によっては建造物侵入罪などの問われる事もある。

と言う事から、私は撮影の自由については、属人主義じゃなくて属地主義を取っているわけだな。
この概念、一般人の感覚とは少し乖離しているから、しばしば私と衝突が起こるわけだ。


と言う事で投票所の様子だが、投票している人がいないと雰囲気出ないね。
といっても、投票している人がいると今度は撮影許可が出ないので、仕方ない。

しかも、投票箱のアップとかを撮るの忘れた。まあ、また選挙はあるさ。



投票開始5分前まで撮影して、その後一旦外に出て、他の有権者と共に並び
7時の投票開始と同時に会場に入り、素早く投票を終えてきた。

朝一番の投票者は投票箱の中に何も無い事を確認する任務を与えられる、と言う情報を
sorami氏からいただいていたが、私はその人にはなれなかったものの、
その箱を確認した人の後ろでその様子を見守る事はできた。

さて、果たして選挙の行方はどうなる事やら・・・・・・。







時間は進み、18時過ぎ。私は小樽へと向かっていた。
小樽で行われる潮祭りの花火大会を見たかったからだ。
ここ最近、花火を見てばかりのような気がするが、まあいい。
花火は(一般的には)夏しか見られないのだから、この時期に楽しんでおこうと言う事で。


高速道路を飛ばした後、小樽市街をとおりつつ旭展望台へと車を進める。
やはり祭り開催中だけあって、小樽市街の道路は少し混んでいる。

そして旭展望台に着くと、既に十数名の人たちが花火の打ち上げを待っている。
三脚を持った撮影者は4名くらいか、少し到着が遅かったかな?

と思ったが、撮影にはちょうど良さそうな場所を見つけた。
展望台の屋根の上、ここなら誰も来ないし、他の観客や撮影者に迷惑をかけることもないだろう。
屋根に上るなとは書いていないし、上ってしまおう。

ふむ、意外といい眺めだ。多分だれもこの場所には来ないだろう。
・・・・・・と思いきや、女の子二名が上ってきたがな。
屋根の上に私と女の子二名、何か変な構図だ。


そして花火の打ち上げが始まった。


小樽の海に浮かぶ花火は札幌のそれよりも幻想的だった。
しかし撮影者はそれに魅了されることがあっても、見とれてはいけない。


夜景も花火も、長時間露光で撮影する点は共通なのだが、最適な露出時間が異なる。
そのあtめ夜景側に露出をあわせてやると、花火が真っ白になってしまう。
かといって花火に合わせれば夜景がアンダーだ。
これにどうやって対処するかと言えば、花火を打ち始める前から夜景を撮り続けておくか、
花火を打ち終わった後に夜景をそのまま撮り続けるしかないわけで、
当然そんな事をすれば撮影機会は減少するわけだ。


今回は展望台からの撮影なので、群集を入れるという手は使えない。
だから花火にのみクローズアップして撮影してみた。


こういうのも決まれば美しいのだが、如何せん今日は煙が上空に滞留してしまう。
そのため殆どの花火アップの写真が、靄がかかったような画になってしまった。
これは上手く撮れたほうかな?

まあ花火大会の本番は、来月13日の十勝川と考えているので
ここではそこまで気張らなくても問題なし。


花火に限らず、ここから見られる夜景も美しい。
デートスポットにはいいでしょうね。(屋根の上はまずいけど)




21時、花火大会も終了し、皆それぞれ家路に着き始めた。
さて、私も帰るか・・・・・・。

さて、どうしたものか。屋根の上から降りられない・・・・・・。

上ってきたときは、重心の移動方向が面積の広い屋根側だったので苦労せずに登れたが、
降りるときは看板の上にうまく移動しないとならない。

私の身長では、重心を屋根の上に残したままで降りるには少し足りない。
足を踏み外せば、下の方に転落してそのまま病院行きだろう。

だったらいっそ飛び降りるか?最も体勢を低くしても、アスファルト面まで高さ2m程度。
ショックアブソーバが無いこの靴では、おそらく足を痛めることになるな。


ちなみに先ほどの女の子達は、花火の途中に彼氏に助けられつつ屋根を降りていた。
それでもかなり苦戦していたようだが。


結局、かなり無理な姿勢をしつつ降りる事に成功したが、一歩間違ったら
そのままアスファルト面に転落して骨折していた可能性もある。
今度から高所に上がるときは、最悪飛来を想定して、工事用安全靴などを履くことにしよう。
(上がらない、と言う発想はないのであった・・・・・・)



帰り道、小樽から札幌への道はあちこち渋滞している。
一般道を走って帰ろうと思っていたが、VICS情報によると、
小樽駅付近、フェリーターミナル付近、潮見台付近、潮見台から先の国道5号線が渋滞している。
素直に高速に逃げるべきか、しかし一般道がこの調子では高速道路もおそらく混雑しているはずだ。

と言う事で私が選んだのは、朝里まで高速道路、その後は一般道経由と言う変則ルート。
これなら一番混雑していそうな小樽築港付近の渋滞を回避できるし、高速料金も安い。

潮見台から札樽自動車道に入ると、案の定こちらも混雑していた。
本州の高速道路を彷彿とさせる二重のベルトコンベア状態。
車の流れは時速60キロ、道内でもこんな事になることがあるのね。

朝里までは4キロ弱だが、その間に5号線の渋滞の車列を追い越し、
朝里から先の一般道はかなりスムーズに流れた。意外とこの手は使えるかも。



札幌に向かう車の中で、参議院選挙の開票結果を聞いていた。
予想通りというかなんというか民主党が大勝、果たしてこれからどうなる事やら。
政権運営がどうなるかは、長い目で見ないとわからないが、私が気になるのは明日の相場。
政権与党が敗れたと言う事で円の信頼が落ちて円安になるのか、
政局不安からリスクマネーの回避を指向し、更なる円キャリーの巻き戻しが起きて円高になるのか、
はたまたここ最近の相場の流れに反して、円安株安になるのか、展開が読めない。
ただ、市場は既に参院選与党惨敗を織り込んでいると言う情報もある。
明日の東京がどうなるか、注目したいところである。