2007/7/18 文月十八日




今週の頭から日曜日まで、sorami氏とエビ氏による写真展が開催されている。

詳しくはこちらに掲載されているのだが、今回の写真展のコンセプトは『Railway Story』、
つまり鉄道にまつわる写真ばかりで構成された写真展なのである。

sorami氏は全てモノクロ写真、エビ氏は全てカラー写真とうまく棲み分けが出来たこの二人展だが
被写体が駅や鉄路などであるため、どこと無く私の写真と似たような空気を感じさせる写真展なのだ。
もっとも、プリント技術などの点では私など及びもしないが、あくまで空気が、である。

sorami氏の札幌市内のJR全駅をテーマにした写真や、エビ氏のふるさと銀河線、
ともすれば私も同じような主題を元に撮影する事は十分に考えられる。
実際、今日まで私と面識がなかったエビ氏だが、昨年4月20日の置戸駅に同じ時間に居た事が判明。
類は友を呼ぶと言うべきか、必然と言うべきか・・・・・・。

写真展を共催したsorami氏とエビ氏。もう少しましな写真は無いのか、と言わないで。


さて、本日ここには私とy@5u5hi氏で訪れたのだが、ちょうど先客としてイナダさんが来ていた。
その後、ヤナイさんが、そして他にもとある人が訪れる。


さて、今会場にいる人の構成を見てみようか。
sorami氏は言うまでも無く鉄道マニアであり、エビさんも鉄道をディープに撮り続けるだけあって鉄道知識は深い。
私AAAは自他共に認める鉄ヲタだし、y@5u5hi氏もそこまで深くはないものの鉄ネタいけるし、
イナダさんは職業柄(?)観光バスと深い係わりがあるバスヲタだし、
ヤナイさんも良くわからないがある程度その分野いけるようだ。

こんな人間ばかり集まればどうなるか、だいたい想像がつくだろう。

そんな中、1人だけマニアではないお客様がいたのだが、
そのまわりを囲んでみんなでヲタトークをすると言う、非常に面白い展開になってしまった。
さしずめ“光磁気包囲網”か。



この写真展を見て思ったのは、ブレない事は強いな、と言うこと。
もちろんこれはシャッタースピードを早くとか、VRのレンズを使え、とかそういう意味ではない。
sorami氏にしろ、エビ氏にしろ、こういった形の写真を撮る事を始めたのは一朝一夕に始まった事ではなく、
それこそ10年以上前から撮り続けてきた結果が、今の作品に繋がっているのだということだ。

私も鉄道絡みの写真は好き好んで撮るとはいえ、
どうしてもオールラウンダーやゼネラリストにばかり憧れる。
しかしこれは裏を返せば、各分野に注げるリソースが分散してしまうと言う事でもある。
有能なゼネラリストなら、自分の守備範囲の各分野において雑魚を蹴散らす事はできる。
しかし、その道のスペシャリストには勝てないのが世の常だ。

sorami氏、エビ氏は、いわばこの分野においては確固とした自分の世界を持つスペシャリストだろう。
だからこそ、写真で人に何かを伝える事ができるのだ。

日本においては何かと軽視されがちなスペシャリストだが、
ゼネラリストとの絶対的な力の差、そういった物を見せ付けられたような気がした。



経歴によればsorami氏は20歳のとき、鉄道で行ける46の都道府県をすべて訪れる旅をしたようだが、
実は私も、全ての都道府県に足を踏み入れることとなったのは20歳のときだ。

sorami氏は今30歳、私は今から8年後に何をしている事やら。



私ももっと旅をしたいと思った。色々な意味で。
私の場合、いい作品は旅の間に撮れることが多い。
旅路にいるからこそ、偶然そこにすばらしい瞬間が訪れるのか、
私の視点や行動が普段と旅先では違うのかはわからないが。

かと言って、旅に出れば狙っていい画を撮る事ができるわけじゃない。
確率的影響か確定的影響かはわからないが、必然的に撮れない以上、あとは場数を増やすしかない。


そして今回の写真展から学んだのは、
インプットとしての旅、そしてアウトプットとしての写真展は、
どちらもより良い写真を生むには不可欠だと言うこと。

私はせっかく撮ってもアウトプットしないから、人からの意見や批評を受けることができない。
一応この日記を、随時写真を掲載する場所として位置づけてはいるが
旅行記ですら更新をサボっている(というか量が膨大で更新が追いつかない)からなあ。

もし私がもう一歩上に行くつもりがあるのなら、ここのところを考えないとならないな。



資生館小学校前から市電に乗ったらM101だった。