2007/5/17 皐月十七日




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そんな事より1よ、ちょいと聞いてくれよ。スレとあんま関係ないけどさ。
このあいだ、近所の吉野家行ったんです。吉野家。
そしたらなんか人がめちゃくちゃいっぱいで座れないんです。
で、よく見たらなんか垂れ幕下がってて、150円引き、とか書いてあるんです。
もうね、アホかと。馬鹿かと。
お前らな、150円引き如きで普段来てない吉野家に来てんじゃねーよ、ボケが。
150円だよ、150円。
なんか親子連れとかもいるし。一家4人で吉野家か。おめでてーな。
よーしパパ特盛頼んじゃうぞー、とか言ってるの。もう見てらんない。
お前らな、150円やるからその席空けろと。
吉野家ってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。
Uの字テーブルの向かいに座った奴といつ喧嘩が始まってもおかしくない、
刺すか刺されるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。女子供は、すっこんでろ。
で、やっと座れたかと思ったら、隣の奴が、大盛つゆだくで、とか言ってるんです。
そこでまたぶち切れですよ。
あのな、つゆだくなんてきょうび流行んねーんだよ。ボケが。
得意げな顔して何が、つゆだくで、だ。
お前は本当につゆだくを食いたいのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい。
お前、つゆだくって言いたいだけちゃうんかと。
吉野家通の俺から言わせてもらえば今、吉野家通の間での最新流行はやっぱり、
ねぎだく、これだね。
大盛りねぎだくギョク。これが通の頼み方。
ねぎだくってのはねぎが多めに入ってる。そん代わり肉が少なめ。これ。
で、それに大盛りギョク(玉子)。これ最強。
しかしこれを頼むと次から店員にマークされるという危険も伴う、諸刃の剣。
素人にはお薦め出来ない。
まあお前、1は、牛鮭定食でも食ってなさいってこった。

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こんな吉野家コピペが流行ったのも今は昔であるが、別に吉野家コピペについて語りたいのではない。
もっとも、のっけからこんな内容で入る以上、内容は主に吉野家についてである。


と言う事で数日前に撮影した吉野家である。
この写真だけでどこのお店だか、わかる?


私は結構な頻度で、吉野家を利用している。今日もまた、豚丼を食しにいった。


吉野家の牛丼が良いか、豚丼が良いかと言うのはさておいて、
これらはそれぞれ380円、330円である。
キャンペーンで安くなるときはあれど、大体この価格だ。
では、これよりも安く牛丼や豚丼をいただく方法はないだろうか?

結論から言えば、私は基本的にこれより安い値段で食べている。
豚丼を食べるのに330円なんて、ここ最近使った事が無い。

と言っても、特別な割引を行使しているわけではない。
私がお店に支払うのは、通常価格である330円である。

前二段が矛盾していると思う人、いるだろう。しかし両者は矛盾していない。


何故こんなことが可能かと言えば、
吉野家ではジェフグルメカードと言う金券が使用できるからである。
ジェフグルメカードは、500円分の金券であり、ちゃんとお釣りも出る。
これを金券ショップで購入すれば、480円くらいで入手する事ができる。
(以下ではジェフグルメカードの取得単価は480円であると仮定して扱う)

480円で入手したジェフグルメカードを利用して、豚丼を食べたとしよう。
支払った額は、金券屋でジェフグルメカードを購入した際に発生した480円、
一方、500円のジェフグルメカードを使ったので170円のお釣りが出る。
つまり、480−170=310で、310円で豚丼を食べる事が出来た計算になる。

牛丼で考えてみるとどうか、480−120=360となり360円である。
つまりジェフグルメカードを1枚使うごとに、20円分安くなると擬制して差し支えないわけだ。

支払合計額が501円以上になり、ジェフグルメカードを2枚使う事ができる場面では、
計算上は枚数×20円がコンスタントに差し引かれることになる。
だから、支払額500円よりも、支払額510円の方が、
実質的な支払総額は安くなると言う逆転現象が起きるのだ。

支払額500円の場合 480−  0=480
支払額510円の場合 960−490=470

もっともこの計算式は、常にジェフグルメカードを持っており、
お金は金券屋を通して循環すると言う前提に立っているわけだが
未だかつてジェフグルメカードの在庫が切れたのを見たことが無いので大丈夫だろう。

ちなみにジェフグルメカードは、吉野家以外でも
バーミヤン、ガスト、ココス、ロイヤルホスト、ワタミ、白木屋、魚民、モスバーガー、ケンタッキー、なか卯などでも
使用できるため、ある程度の外食をする人は持っていても損は無いと思われる。
これらのお店でも、1枚使うごとに20円お得になるのは一緒だ。

しかし、これだけ汎用性がある割には、何故か普及率があまり高くないように思える。
実際私以外の人で、ジェフグルメカードを使用する人を見たことが無い。

あまり沢山の人がこれをやり始めると、金券屋の在庫が切れる可能性があるけど、
ここに書こうが、多分影響はないだろうからいいのだ。
こういう事に興味がある人は既にやっているだろうし、
ここを読んでやり方を知ったくらいで始める人はいないだろう。



さて、これで実質的な20円引きを享受することが出来るが、これでは豚丼200円台にはまだ足りない。
ここで株主優待券の存在が重要になってくる。

吉野家の株主優待券は、金券形式である。
全国の殆どの吉野家で使え、1枚300円で、全ての商品に対して使えるが、お釣りは出ない。

これを豚丼を頼むときにこれを併用するわけである。


吉野家の株主優待券を入手するには、もちろん[9861]吉野家ディー・アンド・シーの株式を
権利確定日に保持していてもいいのだが、優待のために株式を買うのはあまりお勧めできない。

ならばどうやって優待券を入手するか?
簡単だ、ネットオークションで買えばいいのだ。
株の知識が無い人間が、わざわざリスクを冒してマーケットに突撃するより、よっぽど確実だ。

吉野家株主優待券のオークション相場は、だいたい260〜270円くらい。
つまり、ここで300円当たり30〜40円の値引きを手にする事ができる計算だ。


では、株主優待券を先ほどのジェフグルメカードと組み合わせて使うとどうなるか。

豚丼330円、ここに吉野家の株主優待券300円分が使われ、残り支払額30円になる。
この残りをジェフグルメカードで支払うと、470円のお釣りが返ってくる。

取得単価270円の優待券+取得単価480円のジェフグルメカードを使って470円の現金が返ってくる、
即ち豚丼1杯280円の計算になる。牛丼なら一杯330円だ。



ただし、一つだけ欠点がある。
この、株主優待券+ジェフグルメカードの組合せで支払うと
たいていの場合、店員がきちんと対応してくれない事だ。

ジェフグルメカードだけでもきちんと対応できない店員がいるわけで、
そこに株主優待券とのコンボを持ち込もうものなら、たいていの場合、店長を呼びに行く事になる。
まあ、それはそれでいいのだが、急いでいるときにはお勧めできない。




さて、吉野家一つとっても、これだけ工夫の余地があるわけで、
色々な分野においてこのレベルで節約すれば、結構お金が溜まる物である。

いくら割り引こうが、使えばお金がかかる、使わなければタダだ、という人もいるが、
私はそういう発想よりも、頭と足を駆使して、同じ財やサービスを出来るだけ安く享受するという考え方のほうが好きだ。
特に鉄道などの交通機関なんかだと、工夫のし甲斐があって楽しい。


と、ここまで読んでどういった感想を持っただろうか?

多分、たいていの人は、途中で読む気が失せたことだと思われる。
そういう人は、あまりこの手の節約には向かないかもしれない。
僅かな金額を値引きするために、頭や足を使ったりする労力の方が勿体無いだろうし、
また無理に実行、反復継続しようとするのは苦痛だろうから。

面白そうだと思った人は、是非やってみるといいと思う。
知的好奇心とお金の両方が得られるので一石二鳥だ。

このレベルの事は常識でしょ、何偉そうに書いているの?と思った方は
是非私に更なるテクニックをご教授願えれば幸いです。