2007/3/15 弥生十五日




本日、メールボックスを確認すると一通のメールが私の元に届いていた。

その内容は、私が四年以上前からずっと捜し求めていたものを見つける手がかりになるものであった。


私がずっと捜し求めていた物、それは私が一番最初に見初めた大物を手に入れる為には欠かせないものである。

その後から私の傍に現れ、私が入手した出てきた数々はあれど、
一番最初に見つけたあいつは、未だまだ謎のベールのままであり、私に攻略する方法すら与えてくれない。

本日届いたメールの情報が正しければ、もしかしたら今まで立ち込めていた暗雲を払拭することが出来るかもしれない。


と言う事で、メールを確認しだいすぐさまπ氏と江別市にある某所へと急行する事にした。




米里行啓通から厚別通へと抜ける道を通り、江別市方面へ。

白石区白石中央のあたりで、不意に前車が急ブレーキを踏む。
何だ?猫でも飛び出したか?それともまたもや当たり屋か?
(前に一回、私の前で故意に急制動し、あきらかに接触を狙っていた車がいた。
 すぐさま車線変更で回避し、頭にきたので追跡を試みたが、うまい具合に逃げられた)

そう思うと、突如前車の運転者は、助手席に座っていた女と接吻し出した。
これには私も激怒し、考える前に警音器を使用して怒りを顕わにした。

運転中に携帯電話を使う程度なら、止むに止まれぬ事情があるのかなとは思うが、
わざわざ運転中、しかも後続車がいる状況で減速してまで接吻する必要性は皆無である。
これに比べれば、電車の中や、街中などで人目も憚らず接吻する輩がまだ可愛く見える。
彼らは見ていて見苦しいが、少なくても危険じゃないからな。

どうしても移動しながら接吻したいなら、公共交通機関に乗るか、
タクシーもしくは運転代行を利用してください。


もし私が本日暇で、時間に余裕があるのなら、
そいつの車を追跡かつ降りてきた所を狙って撮影し、晒し上げにしていたと思うが
今日の用事は4年来の案件であり、そんなくだらない事柄のために蔑ろに出来るものではない。
さあ、江別方面へと車を進めようか。


そして江別市との市境を過ぎ、いよいよ目的地に到着する。


ゆっくりと中に入り、係の人に問い合わせる。
情報は間違ってはいなかったようで、捜し求めていたものの一片に遭遇する事ができた。

しかしそこでアナウンスが流れる。

「5時になりました。閉館の時間です」

ロスタイムなど無く、速やかに施設の外へと出されてしまった。


しかもその、捜し求めていたものの一片はπ氏が確認したため
私は自分の目で確認する事は出来なかった。


ふう、うまくいかないね。

まあ、4年も待ったんだ、また今度こればいいさ。あいつは逃げないんだし。




そして私は、札幌への帰路に着いた。





手を尽くして待ち続ければ、活路が見出せる事柄もあるようだが、
同じく4年以上前から引き摺っているパラレルワールド問題や仄かな恋心、
これらもいつか時間によって解決する事があるのかな?
もっとも、問題の質がぜんぜん違うがな。


さて、私が捜し求めていた物が何なのかは、後日それが入手できたときにでも公開します。