2007/12/6 師走六日





最近まともに写真を撮っていない。
確認してみると、先月の中頃に大阪から帰ってきてから25枚しか撮影していない。
半月でこの数字と言うのは、私の平常時の撮影枚数から考えれば、驚くほど少ない値だ。
もちろん外出時には何らかのカメラを持ち歩いているのみも関わらず、だ。

何故こんな事になっているのかは良くわからない。
そろそろ白い衣が大地を包み、いよいよ冬の北海道らしい写真を取れる時期にはなっているのだが
冬道を無用に走りたくないとか、不十分な防寒対策で外を歩き回りたくないとか、
そもそも一人でどこかに撮影しに行く気が起きないとか、理由は色々思いつく。
しかし寒くなってきて外に出たくない時期と、ちょうど撮りたいものがなかなか見当たらない時期と、
それ以外の別の要因などが色々重なってこうなっているような気がする。

端的に言えば、今の私は写真よりももっと力を入れたいことがあって、
そのためにはあまり遠くへばかり行く事も得策ではない、かな?

とはいえ、写真を撮らないでいると腕が落ちるし、何処かへ行かないと気が滅入る。
と言う事で、本日は夜景でも軽く撮りに行く事にしてみた。

向かうのは毛無峠である。あそこからなら小樽の夜景が一望できる。
そして今後冬の峠道を走る事を見越して、峠の凍結した路面にも慣れておこうと思っての選択だ。



小樽市内までは北1条宮の沢通と国道5号線を西へと走る。
時間が時間だけに少し道が混雑しているので、ちょっとだけ車間距離を多めにあけて走る。
銭函にて途中まで一緒だったツカサ氏が降り、張碓のカーブを越える。
ここら辺の5号線は夏道とさして変わらないとは言え、ブラックアイスバーンが怖いので少し控えめで。
そして朝里で左折し、望洋台トンネルを越えていく。
ここら辺まで来ると、交通量も少なくなってきたからか、路面には雪が被った状態になっている。
中央線の位置も確認できないので、対向車との間隔に気をつけなければ。

朝里方面から国道393号線への短絡ルートは冬期閉鎖になっていて、
少し迂回しなければ毛無峠方面へと行けなくなっている。
冬の北海道は、あちこちに冬期通行止があるのが厄介よね。


そしていよいよ毛無峠へ。
先ほどまでは冬だからと言ってそこまで走り方を変える必要はなかったが、
さすがここは峠だ、路面は既に真っ白で圧雪アイスバーン状態、そして雪もちらついている。

冬の夜にマイナーな峠道を走ると、交通量が少ないせいもあり、少し寂しくなってくる。
しかし雪面に照らされるナトリウムランプの明かりの輝きは、冬ならではだ。

幾重ものヘアピンカーブを難なく上り終え、毛無展望台へ。
さて夜景撮るぞと歩みだしたら、

ズボッ

意外と雪、深いんですね。(帰り、足寒いなぁ)
この時期外をうろつくなら、長靴と替えの靴下くらいは持っていた方がいいな。

と言う事でカメラをセット、長時間露光を開始。

したのはいいんだが・・・・・・とても寒いぞ。
微動だにしないカメラの後ろでガタガタ震えているのであった。


4月以来かな、ここからの夜景を見たのは。
冬の方が空気が澄んでいて綺麗に撮れる筈だけど、残念ながら少し曇っている。
寒いし、早めに切り上げて帰るか。

元来た道を折り返し、小樽へと戻ることにする。

この冬はまだ峠を走っていなかったので、上りと同じ間隔で下りのコーナーに進入したが
最初のヘアピンコーナーで青ざめた。

上りのカーブならばアクセルを離す必要もなく、普通に同じ強さでアクセルを踏み続けていればいいだけだが、
下りはアクセルを離しても位置エネルギーを利用して加速してしまう。
だからカーブ前までに十分に減速しておく必要があるのだが、
それをしなくても、夏ならばカーブ内でブレーキを踏めばある程度ならば問題ない。

しかし冬にそれをやるとどうなるかと言えば、たちまちスリップを起こし、後部がカーブの外側に持っていかれる。
そうなれば最悪そのままスピンして対向車線にはみ出して終了だ。

と言う事で冬の下りカーブ内ではブレーキ厳禁、
カーブの前までに十分な減速が出来なければアウトと思った方がいい。
それでもやってしまったら、とっさの判断でスリップする方がマシか、
減速せずにコーナーをクリアした方がマシかを瞬時に判断する事になる。

よって冬の峠は夏とは比べ物にならないくらい慎重にいく必要がある。
夏の調子で峠を攻めたら、命がいくつあっても足りんな。


朝里I.Cに20時までに着いたので、帰りは札樽道を使うことにする。

今日はまだ路面が乾いているからいいが、冬の峠と並んで冬の高速道路も怖いんだよな。
こっちはスリップする事はあまり無いとは言え、吹雪の高速道路は本当にきつい。

冬道での事故を減らす最大の方法は、下手に冬道を走らないことだが・・・・・・
それやると、ただでさえ少な目の撮影機会がますます減ってしまう。
道北とかオホーツクとか冬に行きたいところがいっぱいあるんだがねぇ。

まあいい、平地まで本格的に冬になる前にもう少し走り慣れておいて
いざとなれば石北峠でも日勝峠でも走る準備はしておこう。
(次に十勝方面行くことあったら、多分走った事の無い道東道トマム経由だろうけど)