2007/12/3 師走三日




インターネットバンキングサービスが充実すると共に、
コンビニエンスストアにATMが設置されているのが当たり前になった今日、
銀行まで行く機会があまりなくなっていると思われる。

私も昔はよく銀行に足を運んでいたが、
最近では紙幣を二千円札に両替する時とか、通帳に記帳する時にくらいしか行かなくなった。
最近では会社のお昼休みの時間に、銀行本支店のATMに行列が出来るのもあまり見なくなった。


遡って数年前、私が高校生の頃は、コンビニにATMなど無く
現金の入出金を行うためには、銀行の本支店に行かなければならなかった。

当時、数多くの取引をこなしていた私は、
手持ちの東京三菱銀行、三井住友銀行、富士銀行、三和銀行、あさひ銀行、
そして郵便局の口座間で資金のやり取りをするため、
よく、自転車で都心まで出かけ、入出金を繰り返していたものだ。

何故、1つの銀行を使わないかといえば、振込手数料の問題がある。
当時、大抵の銀行が三万円以下のネットバンキング経由での振込みについては、
同行本支店間で105円、他行宛てになると210円であり、
同じ銀行同士で振り込んだほうが、振込手数料が安かったのだ。

私は当時から、ネットオークションを多用していたのでこの手数料の差が効いてくる。
自分が誰かに対して振り込む場合だけではなく、誰かが私に振り込む場合でも、だ。
(向こうが支払う手数料が少なくて良いと言う事は、その分が価格に織り込まれる)

相手方が指定してくる振り込み先は、出品者、落札者共に東京三菱や三井住友、郵便局が多く、
UFJやりそなを指定する人はあまりいなかったので、極端に資金の需給が不足する事は無いはずなのだが、
それでも、こっちの口座には金が有るのにこっちには無い、ああ資金移動しなくちゃ、
何でインターネットバンキング使っているのに、いちいち本支店まで行かないとならないんだよ!
と、文句を言う日々が続いた。


その後、同行間なら振込み無料のイーバンク銀行が登場し、
りそな銀行が他行宛てのネット経由振込み手数料を100円に設定し、
さらには同行間無料、月5回まで他行宛て振込みが無料の新生銀行が出てきてから、
こうした資金のショートはほぼ解消した。

これなら新生とイーバンクに資金を集めておいて、月5回の無料分を消化した時の為に
りそなにもそれなりの資金を入れておけば良く、
それ以外の口座にはそんなに資金をプールしておく必要がなくなったからだ。


さらに近年になってコンビニATMが普及、
新生とイーバンクにおいてはコンビニATMでの入出金が無料であることもあり、非常に便利になった。
これでもう、昔のように口座間資金移動で苦労する事は無いだろう、そう思っていた。


参考資料 近年の銀行合併の流れ

東京三菱東京三菱三菱東京UFJ
三和UFJ
東海
さくら三井住友三井住友
住友
第一勧業みずほみずほ
富士
日本興業
あさひりそなりそな
大和
が、しかし。世の中、一番便利な状態で長続きする事はなかなか無いものである。 まず新生銀行が動いた。 先月11月1日より、他行宛て振込みの無料回数が5回から3回に減らされた。 正確には“優良顧客以外の”だな。 例えば新生銀行への預け入れ残高が200万円以上、又は、 投資信託や仕組預金、外貨預金の残高が30万円以上ならば、無料回数は5回のまま、 同じく新生銀行への預け入れ残高が2000万円以上、、 投資信託や仕組預金、外貨預金の残高が300万円以上、 又は新生銀行で住宅ローンを利用しているならば、無料回数は10回に増える。 無料回数の為だけに200万円を普通預金口座には置けないし、 投資信託や仕組預金、外貨預金のような“損するように出来ている”金融資産など持ちたくない。 (“損するように出来ている”と言うと、必ず損するように聞こえなくもないが  ここでは必ずしもそういうことを意味するわけではない。  投資信託や外貨預金でお金を増やしている人もいっぱいいる。  しかし現物株や外貨証拠金取引などの他の金融商品に比べると、信託手数料や為替手数料などが高いので、  相対的にはお金を増やしにくいと言うことを言いたかった。  ただ仕組預金においては、為替差損は顧客に押し付けて為替差益は銀行が持っていくという  凄まじい金融商品が少し前まで平然と売られていた。(さすがにゴルァされたので今は規制が入っている)  もっともここら辺の金融商品について話しだすと長くなるので今回は割愛するが、  ともかく金融商品の購入を検討するときは、利回りだけではなくリスクについてもきちんと理解しましょう) 続いてイーバンク銀行が動いた。 今まではセブンイレブンのATMでの入出金手数料が“何度でも無料”だったのが、 この12月1日から、“カードに応じて月1回〜月5回まで無料、それ以降は210円”に改悪された。 イーバンク銀行は自らの店舗を持たないので、事実上入出金を行うためには コンビニのATMを使うか、他行から振り込むしか無いわけで、 この変更は、多くのイーバンク銀行ユーザーを震撼させた。 何故こんな事になったかと言えば、理由は二つある。 一つ目は相場の影響。8月より始まったサブプライムローンショックによって イーバンク銀行が保有していた有価証券の価値が目減りし、18億円の評価損を計上したからだ。 二つ目はATMの使い方の影響。ユーザーはATM使用手数料を支払うことなく利用できたが、 イーバンク銀行自体は、ATMを使わせてもらっているセブン銀行に手数料を支払う必要があった。 しかしイーバンクが予想した以上に、ATMの利用が多かったため、 セブン銀行に支払う手数料が経営を圧迫したのである。 もっとも、私を含めたケチな人間達は、このくらいの改悪で諦める様な奴等ではない。既に対策を講じている。 まず、新生銀行の他行宛て振込み無料枠が減少したことに対しては、 それ以外の振込み無料の銀行口座を確保する事でカバーする。 イーバンク銀行のような同行宛ならば無料の銀行口座をなるべく使用し、 それでも足りなければ、新生銀行以外の他行宛て振込み無料の口座を利用するのだ。 表にまとめてみたので、振込手数料を軽減したい人は参考までに。
銀行名振込手数料ATM手数料円普通預金金利(税引前)
三菱東京UFJ銀行同行間ネット経由無料平日8:45〜18:00当行無料0.2%
りそな銀行同行間ネット経由無料当行無料0.24%
イーバンク銀行 同行間ネット経由無料セブンで月1〜5回無料0.35%
新生銀行 同行間ネット経由無料
他行間月3回まで無料
セブン・郵便局で無料0.11%
新東京銀行同行間ネット経由無料
他行間月5回まで無料
セブンで7:00〜19:00無料0.2%
住友信託SBI銀行同行間ネット経由無料
他行間月3回まで無料
セブン・郵便局で無料0.35%
ソニー銀行同行間ネット経由無料セブンで無料0.3%
住友信託銀行同行間ネット経由無料
他行間月5回まで無料
郵便局で8:45〜18:00無料0.25%
ゆうちょ銀行同行間ATM経由無料郵便局で無料0.21%
                              2007年12月3日現在                     各行とも口座残高が最も少ない場合の条件を採用 ではイーバンク銀行のATM手数料有料化はどう対処するか。 もちろん答えは簡単で、ATMを介しないで入出金すればいいのだ。 入金方法は簡単。 まずセブン銀行のATMに行き、新生銀行や住信SBI銀行のような 『コンビニATM利用手数料、他行宛振込手数料無料』の口座に入金だ。 続いてネットバンキング経由でイーバンク銀行の口座に送金。 振込に使用した口座の他行無料振込回数1回を消費するとはいえ、 無手数料でイーバンク銀行の口座に入金完了である。 出金は少々手間がかかる。 イーバンク銀行から他行宛ての出金は、160円の手数料が発生するからだ。 もちろん、これについても方法があるが、堂々と書いていいのか解らないのでヒントを掲載するに留める。 (といっても、書いたも同然だが) ヒント イーバンク銀行同士の振込みは無料です。     ネット系証券会社の口座へイーバンクからクイック入金する場合も、顧客は手数料無料のところが多いです。     ネット系証券会社から、銀行口座への出金は、月に数回までなら無料です。 ※ 尚これをやると、ユーザーは無手数料で出金できるとは言え、経由された証券会社には手数料が発生しています。   そこのところを理解した上でご利用ください。 そういえば今年3月14日の日記でも、銀行口座のお得な使い方について書いていたな。 今はあの頃とは少し情勢が変わっているので、 色々と調べるのは面倒だけどもどうすればお徳か知りたい人の為に、結論を纏めてみた。 → 現段階で最強なのは、住信SBI銀行    イー・トレード証券の口座保有者なら面倒な口座開設手続不要    来年1月19日まで普通預金金利が1%(税引後0.8%)    1年物円定期預金金利は1.2%(税引後0.96%)    セブン銀行、ゆうちょ銀行のATM利用手数料が24時間無料    2008年3月まで他行宛振込手数料月3回まで無料 → お財布利用に便利なのは新生銀行を、ATM手数料がかからないのはやはり強み    他行宛振込手数料月3回まで無料    新生銀行、セブン銀行、ゆうちょ銀行のATM利用手数料が24時間無料 → ネットオークションをするならイーバンク、何だかんだ言ってイーバンク利用者は多いので持っておくと吉    イーバンク銀行同士なら振込手数料無料    ゴールドラッシュプログラムもうまく利用すれば非常にお得なサービス → 地方ではやっぱり郵便局の店舗網が最強    雄冬にだって糠平にだって郵便局はあるんです    もちろん入出金手数料はかかりません    今ならゆうちょ銀行口座間での振替手数料が無料 集めた情報と今までの私の経験を総合的に勘案するとこんな感じだな。 まあ、あくまで私の意見として参考までに。 そういえば、私は一体いくつの銀行口座を持っているんだろう?数えてみよう。 青森銀行、秋田銀行、あさひ銀行、イーバンク銀行、岩手銀行、札幌銀行、札幌信用金庫、三和銀行、 七十七銀行、新生銀行、住信SBI銀行、セブン銀行、第一勧業銀行、第四銀行、大和銀行、東海銀行 東京三菱銀行、日本興業銀行、富士銀行、北洋銀行、北陸銀行、北海道銀行、三井住友銀行、郵便貯金                                     (全て口座開設時の名称) 24行か、やっぱり普通じゃねぇな・・・・・・。(しかも12月にあと3行くらい増える予定・・・・・・) さてさて、ここまで読んだ人、お疲れ様でした。 こういう内容を書くと、途中で呆れてフェードアウト人も多いと思いますが。 私の日記を読む人なら解ると思うが、 私は銀行の手数料だの、金券利用だの、クレジットカードのポイントだの そういう細々した支出削減策について非常に気にする人間だ。 例えば私が特に忌み嫌う事の例を挙げると 例1 銀行ATMの時間外手数料を払う。     何で自分のお金を下ろすのにお金を払わないとならんのよ。     以前ATMに落ちていた、前の人が使った明細を見て吃驚した事がある。     3000円下ろすために210円の手数料支払とかもうね、アホかと、馬鹿かと。 例2 地下鉄に現金で乗車する。     たとえ1000円のウィズユーカードでもいいから使えば     200円区間が実質181.8円で乗れるのに、200円払うのは・・・・・・。     より付属分が大きい1万円券は紛失リスクや資金拘束、     さらには裏技の兼ね合いなどのデメリットもあるのでそこまでこだわらない。 例3 格安な企画乗車券があるのに使わない。     札幌〜旭川間でSきっぷを使わないなど、同じきっぷの効力なのに     高い乗車券類を使うという事ほど馬鹿らしい事はない。     乗車券分割や複雑な購入法を使うかについては時間や手間を総合勘案して判断。 とはいっても、節約して金を貯めるのが私の趣味と言うわけではない。 やはり日記を見れば解るが、無意味なドライブをしてみたり あちこちに旅に出たり、資格試験を受けまくったりと、 おおよそ節約とは正反対の事を平然とやっている。 更にネタになるからと言って、一般人には理解不能な事に資金を投下するのも日常茶飯事だ。 でもこれらは矛盾しない。 私は、“得られるのは同じ財やサービスなのに、別の方法と比べて余計に多く費用を支出する”のが大嫌いなのだ。 だから、何かを得るために資金を使うのは別に問題ないのだ。 この判断ならば採用しても、制約される事はかなり限られる。 例えばスーパーと比べて商品価格が割高なコンビニや自販機は、 その場で使いたいときに使える利便性という便益がある為、 極力使わないに越した事が無いが、使うときは使うのだ。(でも支払はQUOカードなのだ) そういや以前、節約ネタで話したとき、 「私AAAさんとは多分合わないな、やっぱり服とかにいっぱいお金使いたいもん」 という女の子がいた。 何で合うとか合わないとかそういう話になるのかは置いとくとして、 衣料品にお金を使う人だから合わないと言う事は多分無い。 実際、興味関心分野に一点投資と言う点では、私と一緒だろう。 (もちろん借金してまで買いまくるようなら問題だが) むしろ仮に付き合うとするならば、むしろ好ましい事かもしれないね。 だって自分の彼女がかわいい服飾を着ているというのは こちらにとっても喜ばしい事であるわけであって・・・・・・。 ・・・・・・待てよ?と言う事は、裏を返せばだ。 女の子の方も、自分の彼氏にはできるだけいい服を着ていて欲しいと思うわけだよな・・・・・・。 ・・・・・・。 ・・・・・・。 ・・・・・・。 あれ?何で銀行ネタから始まって、銀行ネタで終わる筈だったのにこういうオチになるんだ?