2007/1/24 睦月二十四日




朝一番に物質環境科学のテストを終えた後、K.K氏と調査書をもらいに共に月寒高校へと出向いた。

これで調査書を発行してもらうのも5回目だ。
いい加減にしろと言われそうだが、卒業証明書や調査書を受け取る際は
こうして出身高校に出向かないとならないのよね。

到着時、担任の姿が見あたらず、しばらく図書館で待機する。
あの頃、昼休みによく利用していた図書館だが、
今見るとこんなに蔵書が少なかったのかと驚いてしまう。

図書館にあったパソコンは新しくなり、大きなブラウン管ディスプレイが導入され
少しだけ雰囲気が変わっていたが、それ以外は昔のままだ。
生徒は全数が入れ替わったとはいえ、マクロ的な視点で見れば大同小異、
時が流れようがこの場所があの頃とそんなに変わることは無い。


他にあの頃と変わったと言えば、トイレにウォッシュレットが導入されていたことと、
女子の靴下がルーズソックスから紺のハイソックスに変わっていたことか。

私はルーズソックスは見苦しいので好きではないが、
4年前はちょうどなぜかルーズソックスが流行っていて、女子の大半もそれを着用していた。
私が好きだった女の子は、私が知る限りではルーズを履いていたことは無かったが、
それをわざわざ気に留めているくらいだから、ルーズ汚染率はかなり高かったと推定できる。

今はざっと縦覧してみたものの、みんな紺のハイソックス、
ルーズソックスはいている人など一人もなし。
まったくいい時代になったものだ。やはり制服には紺のハイソが似合う。

なんて、私の好き好みの話はどうでもいいや。本題に戻ろう。



図書館で待つこと1時間弱、チャイムが鳴り授業が終わる。
そしてやっと当時の担任、Y崎様に会うことができた。
私はY崎様と毎年会っているわけだが、K.K氏はかなり久々の対面である。

私がセンターでクソミソな点数を取ったことを言うと、Y崎様から毎年同じ事を言われる。
「AAAは、そのほかに使っている力をきちんと大学入試の勉強に回せば、センターなんて点取れる筈なんだから・・・・・・」
と。私自身も実際そう思っている。
まったくそれのための勉強をせずに突撃するから酷い点数になるのは当たり前だ、
きちんとリソースを注げば、自分が望むだけの点数は取れる、と。

ただ、それは本当に正しい見解なのだろうか。
他人が、その外形から推定できる能力を、期待込みで織り込んで考えるならあながち間違いではない。
しかし、事前情報というフィルターなしで見るひとにとっては、
努力にしろ才能にしろ見えないわけで、そこに現れた結果しか見ることができない。
つまり私としては、“やってないからできない”のは当たり前だと思っても、
その結果の部分しか評価されることは無いのだ。

むしろ“やっていないからできない”は、“やったのにできない”のより厳しいかもしれない。

“やったのにできない”は、能力の限界であり、それより上は目指せないかもしれないにしろ
そのプロセスに努力という物が確かに存在したわけである。
つまり、現在の舞台、現在の試行においては努力の成果実を結ばなかっただけで
別の場所を与えてやれば、そこでは努力の成果が結果に直結するかもしれない。

逆に“やったのにできない”は、確かに良い方向に見れば、
まだ見えない未知数の部分に期待することができるかもしれない。
が、世間一般では、自らの能力を過信しているだけの人間、
他に機会を設けても、それについて100%の力を使わず
いい加減に仕上げるのではないか、と言う懸念の方が先に走るだろう。

たとえそこまで酷評されなくても、“やれないのも実力のうち”と考えられてしまうのは当然だろう。


センター試験を大して勉強もせずに受け続けている私だが、5度目ともなると
もはや“勉強しないから得点できない”と、“勉強できない人間だから得点できない”
との境界は、存在しないと言ってもいいかもしれない。

むしろ“やったのにできない”と言う事に気づける人間より、
“やらないからできない”、だから本気を出せばこんなものは攻略できる、と言う夢から
醒めることができない人間の方が残酷かもしれない。
何故なら私自身、ここまでわかっていても、
勉強してセンターで高得点を取る方向、自分の無能さを自覚してセンター試験を諦める方向、
そのどちらにも動けずに、毎年センターを受け続けると言う無間地獄に陥っているからだ。


高校を卒業する少し前、Y崎様は
「調子のいいときは、ここに戻ってこないでください。
 しかし何か辛い事がある場合はいつでも来てください」
と言うような事を行っていた。

本来今を生きる若者は、過去を顧みるよりも、未来志向で勤しんだ方が良いはずである。
しかし私は、たとえ必要に迫られて来ているとはいえ、毎年のようにここに来ているのだ。

残念ながら高校2年の最後か、高校3年の途中かどこかで
私の時計の一部が止まったままになっている。
これを動かしてやらないことには、いつまでもこの無間地獄から抜け出すことはできないだろう。



約1時間のY崎様との会談が終わり、調査書を入手した。
確実に北大を受けるK.K氏とは違い、私は一応受け取っておいただけだ。使うことは恐らくないだろう。


あれから4年経つのに、空も大地も風も一緒。変わりゆくのは人間だけか。

この教室も、どれだけのここを通り過ぎていく人達を眺めているのだろう。



最後に世界史教員であるY崎様はこう言った。
「今、正しいと思ってやっている事も、後から歴史としてみて見たら間違っていることもあるしその逆もある。
 後になってみないと、それが正しいのかどうかなんて判断できないんだから。」


数十年の自分は、今の私の生き様をどう評価するのだろうか?
・・・・・・そのときになってみないと、わからないのだろうか?






さて、せっかくだから、ここでセンター試験予想クイズの答えも発表してしまいますか。
(よって、これが公開された時点で締め切りです)
まずは生き恥晒しの私の点数から。

AAA 566点  ※規定により現代社会、物理、化学の点数をを使用。地理、生物は使わない。

内訳 現代社会  80
   地理    69
   国語   137(66・33・38)
   英語    81
   リスン   20
   生物    52
   数学T・A 62
   数学U・B 53
   化学    77
   物理    56

とうとう現代社会、化学も崩壊しはじめました。
切れる刀でも砥がないと錆びるのに、そうでない物を放置しておくと風化して自然に帰ってしまいそうです。
もう、ウダウダ言い訳するのはみっともないのでやめます。
誰か、私の心に火をつける方法を教えてください。



次に東大志望のπ氏の点数。

π 813点

内訳 倫理    95
   国語   167(79・50・38)
   英語   188
   リスン   46
   数学T・A 63
   数学U・B 83
   化学    90
   物理    81

流石だ・・・・・・多分私がいい反面教師になっています。
しかし、これでも東大後期は一次選抜を通らないそうです。
上の方は、本当に私には想像もつかない凄い世界だな。

ちなみにセンター試験の中間発表によると、平均点などはこんな感じ。
大学センター試験結果 中間発表


そういえば応募者の方は2名でした。相変わらず少ないですね。

AAA 590点 π 830点
AAA 691点 π 723点

の2件でしたが、応募者が少ないので、1位、2位はレンジが非常に狭くなってしまい当選者はありません。
応募者10人くらいを想定して、レンジ設定したつもりなんですけどね。残念。


と言うことで今回応募してくれた人には、告知はしていませんでしたが、
感謝の気持ちを込めて、食事くらいなら奢りますよ、と。
この権利を行使したい方は、2月13日までの間に、AAAまで直接お申し付けください。

あ、いくら奢ると言っても、『料亭』とか『ノーパンしゃぶしゃぶ』とか、そういうのは棄却しますからね。
応募者の中にそういう事を言いそうな御方がいるので念のため。