2007/1/24 睦月二十日




1月の中頃の土曜日日曜日、私は毎年このとき、センター試験を受けている。
本来、センター試験は大学入試のために受けるものだが、
私の場合、現役高校生の頃から受け続け、なぜか習慣になってしまっている。
もちろんただのネタとして受けているわけではなく、
その根底には私が背負っている黒歴史があるわけだが・・・・・・。


私の受験番号はトップナンバー、ここが毎年私の指定席だ。
外国語及び数学2の両方で別冊子を頼んでいる関係で、この場所に配置されるのだ。
実際に別冊子を使うわけではないが、貰えるものは貰っておこうと言うことだ。

さて、普段ならめったに早く起きることは無いのに、今日は朝早くから
いつものコンパクトデジカメの他に、銀塩フィルムの一眼レフとデジタル一眼レフを各一台首から提げ
とても受験者とは思えない格好で会場に移動する。
でも受験票を持っているから受験者なのだ。


試験会場前では広告を配る人たちが。もちろん私は完全スルー。


いつもの北海学園も、このときは少し雰囲気が変わります。


受験票を手に試験会場の入り口に行くと、どこかで見たことがあるような顔が。
鍛冶鉄や鉄研総帥、MS子先生、HM村先生、(高校時代の日記でどんな伏字にしていたか覚えていないな)
月寒高校の時にお世話になった先生方だ。

私が現役の時から4年、みんなだいぶ年を取ったね。

4年経っても私が変わらないからか、私が通ると存在に気づいたようで
「元気か?」とか「どこの大学を受けるんだ」とかいろいろ尋ねてきた。
そして現役生に混じって、私もお菓子をもらった。


入口玄関前の様子。MS子先生が写っているが、4年経ったはずだがあまり現役時代と変わらないみたい。


最初の科目の集合時間は9時10分、まだ少し時間がある。
あまり早く試験場に入らないのが、私のルールなのと
せっかくいっぱい機材を持ってきたので、少しここで撮影しつつ過ごす。
とそこに、係員登場。
「報道の方はご遠慮いただいているんですよ」

報道関係者じゃないんだけどね・・・・・・。



気を取り直して会場に突入する。
入口では受験票を提示して中に入る。入場チェックが厳しいのがこの試験の特徴でもある。


スタートは公民から。受験者数はそれなりか。

まず受験票に写真用シールを貼る。毎年変わらぬ行動だ。
しかし相変わらず進行が遅い。

たいていの人は、ここで始めてセンター試験の風に触れるわけだから、
一挙手一投足、案内があっても問題ないだろうが、
私のように5回目ともなってしまうと、この進行ペースがまどろっこしくてしょうがない。
資格試験と比べると、もう少しテキパキと事務を進行できないかと思う。

他に今年変わった点といえば、科目選択マークシート欄の右横に、チェックリストが付加されていたことか。
おそらく、口をすっぱくしてあれだけ科目マークを忘れるな、と言っても
マークを忘れる輩がいるから、新たに付加したのだろう。

受験番号マーク、氏名記入、会場コード記入、科目選択マーク、
そして科目選択のチェックを終えてようやく試験が始まる。

私はもちろん現代社会を選択だ。なんだかんだ言って私が一番得点できるのがこの科目。
現役時代含めて、この科目をきちんと勉強した記憶はないんだけどね。

一応法学部の私には、憲法がらみの問題は大楽勝。他も以前と変わらぬ手ごたえだ。

ところで今の現代社会って、ブレーンストーミングとかKJ法が出るんだね。
情報セキュリティアドミニストレータの私には常識の範囲だけど、
高校生がこんなこと習うとは思えないが・・・・・・。

試験終了後、解答科目のマークの訂正が無いかと念を押され、
そのときに限り訂正できるのは昨年までと一緒だが、
今年から、受験番号マーク欄の訂正についてもアナウンスされるようになったようだ。

科目の訂正は無いか→受験番号の訂正は無いか→改めて科目・受験番号の訂正は無いか
を確認された後、ようやくマークシート回収だ。
昨年よりセーフティネットが強化されている。
しかしこれだけ言われても、マークを間違った香具師がいたようで、
次の地歴の科目の際に、もう一度訂正時間についての説明が入った。


地理歴史の試験の前に勉強する受験者。地歴では直前の勉強も生きそうだね。


と言うことで地歴科目。私は文句なしに毎年おなじみの地理を選択。
昨年から日程が変わって、公民と地歴が連続するようになったのでした。

試験問題には札幌市の地図が登場。
試験だと言うことを忘れてしばらく見入ってしまった。
他にも、数日前に訪れた八戸の地図も登場。
地理の試験はこれがあるから面白い、が
その地域のことを知っていても、別に有利に戦えるわけではないんだよな。
そうだったらそうだったで嫌だが・・・・・・。



2科目が終了し、ここでお昼休み。


現役生はお昼休みに話す人がいっぱいいて楽しそうである。試験に楽しさなんて要らないがな。

同じく試験を受けているK.K氏及びπ氏と昼食をとる。
彼らは私と違い、本気でセンター試験を受けている人達だ。

私も今日当日は、一切の手抜き無く受けているとはいえ、
前日までの勉強時間が1ミリ秒未満、主観的に見ても客観的に見ても
真面目な受験者とはお世辞にもいえない。

5回もセンター試験を受けておきながら、本気でセンター試験を受けたことが
未だかつて無いというのもおかしな話だが、懸命な諸君なら、
私がどうしてセンター試験だけでも毎年受け続けているのかを理解することが出来るはずだ。


控え室で勉強する現役生の方々。



昼休みが終わり、国語の試験。
この科目はほとんどの大学で必要になるため、試験室の人口密度は高くなっている。


集合時刻のだいぶ前。他の人と談笑している人も多いね。


集合時刻の少し前。ギリギリまで勉強する人もいれば、頭を休めている人もいる。


国語では選択科目はなく、全員が国語Tを解く事になる。
昨年からこのようになったため、“間違って国語Tを解いた”というネタは既に遠い過去のものだ。
現役生には、これがネタなのかすらわからないだろう。

国語の問題は今回もなかなか粒ぞろいで、とくに小説の“シル、ク、ロ―ドです”は
昨年の“・・・・・・うん。泣いた、僕”に負けずとも劣らない。
まぁなんだ、出された桃は食べなかったしな。

このネタをわかってくれる人も、かなり少ないだろうなぁ・・・・・・。


評論の問題は、変わりゆく刹那的な芸術と、
いつまでも変わらない美しさを求める芸術との対比が主題だった。
この問題を見て思ったのが、芸術における写真の存在位置。

写真は言うまでもなく、変わりゆくものの時を止め、永遠に残そうとする芸術、
試験中に出てきた言葉で言えば、西洋的な芸術の表現だ。

当たり前だが、写真は撮ってからその被写体が変化することは無い。
そういう意味では性質が相反する日本の芸術を写真で捉える事は、
日本の芸術を西洋の芸術の視点から見ている事になるのではないかと思った。


古文は省略、漢文は要約するとこんな問題。

ある試験を受けた男がいたがずっと寝ていて、試験終了間際に起こされた。
慌てた男は試験監督にお題を聞き、着手しようとするがもう時間が無い
仕方なく男は、解答として七言絶句を書いた。
男が書いたのは出題形式に従っていないが、出来栄えが素晴らしかったので、
その男を合格させることにした。


私もマークシート用紙に七言絶句書いたら、点数くれますか?


何を言っているのかわからない人は、今年のセンター試験の問題を是非見てみてください。



さて、次はいよいよ外国語です。おそらく大半の人は英語を受けるでしょう。
朝から受けている人はそろそろ疲れが出てくる頃。

私には例のごとく別冊子が支給される。
昨年と異なり、目立たないように配ってくれた。

別冊子は無視して英語を解いたわけだが、ここで壊滅。
問題を解くスピードが遅すぎて、大量に勘でマークシートを塗った。
苦手科目なのに無勉強だと、成績の劣化はとても激しい。

問題について語ることは特になし。



リスニングの試験との間には少し時間がある。
あわせて語学の試験時間、と考えるとすごく長い。


リスニングの試験が始まる。
昨年に続いてリスニングの機械、2個目を入手。
今年の機器は、昨年の物と少しだけ仕様が違うみたいだ。
たとえば去年は、自らの手でイヤホンを差し込んだのに対し、
今年のは最初からイヤホンが差し込まれている。
さらにはイヤホンの差込口が金メッキされている。
おそらく誤作動率を減らそうとしての配慮だろうな。

行程を一動作ごとに確認しながらゆっくり進めるため、無意味に時間がかかるのは昨年と一緒。
試験内容も昨年と特に変わらないように思えた。

そして途中の問題でPatが登場。
ちょうど4年前のセンター試験で、多くの受験者を苦しめてくれたあのPatだ。

Patについてはこちらをどうぞ。

思わずPatキターと叫びたくなったが、リスニングの最中にそんな事やったら
摘み出されるだけじゃすまないな、きっと。

しかし今回は、以前の登場の時のような神がかった言動は無かった。
いや、やられても困るが。


リスニングが終わり、本日の試験は全て終了。
9時間以上に渡る試験はなんだかんだ言ってヘビーだ。
(試験の間の待機時間が長いだけのような気もするが)


試験会場出口付近にて。この時間はさすがに出口で受験票の提示を求められません。


試験会場から去っていく人達。


東豊線の駅にて。50mmF1.8はこういう場面では役に立つな。



既に今日の科目の答えは発表されているが、ここで答え合わせするのは素人よ。

明日も朝から晩までの長丁場。とりあえず寝て、試験に備えよう。
全ての受験者が、今回の私くらいきちんと就寝できれば良いんだけど、
緊張と恐怖でなかなか眠れない人も多そうだな。

まあそうなると言うことは、ちゃんとセンターに向けて勉強した証拠でもあるんだがな。