2006/9/3 長月三日



本日より6日間の行程で、本州に出かけてくる。
今回の旅の主目的は、今月末に廃止が決まっている愛知県小牧市の新交通システムピーチライナー、
しかしそのためだけに行くのは資金、時間ともに勿体無いので
それを中心に日程を肉付けしていくと、いつも通り自分流の日程が完成した。

当初の予定では、中部国際空港より入り、関西空港から帰るという
空路のオープンジョー行程を考えていたのだが、バーゲンフェアの予約を忘れており
正規運賃で飛行機に乗るのは高すぎるので、海路を選択した。
よって今、私は小樽港にいる。

外界と隔絶された苫小牧東港とは異なり、町に溶け込んでいる。

名古屋まで行くのに、新潟航路、舞鶴航路が就航する小樽港?
名古屋行きは苫小牧港じゃないの?と思った方、それは最もである。
しかし、移動に2泊を伴い、殆ど船の中で旅程を過ごすのは全く面白みがない。
それなら今は18きっぷシーズン、フェリーでの移動は最小限にして
陸路を普通列車で移動した方が楽しい。

特に今回、新潟港を中心として日程を組むと、
私が今まで乗車したことがない路線を効率よく利用する事ができる。
そういった理由から、新潟航路を使う事に決めたのだ。

フェリーの出発は10時30分、長距離フェリーとしてはずいぶんと早めの出発ではあるが
この時間に出たフェリーは、日本海を南下して、明日の朝6時に新潟港に到着し
朝から時間を有効に使えるのだ。

フェリーに乗るブリッジは長いが、中には動く歩道が整備されている。

10時30分、船は定刻に出港。なぜか後部甲板にはカメラを構えている人がいっぱい。私もその一人だが。
今、新日本海フェリーではフォトコンテストを実施しているそうだが、そのせいだろうか?
この時間の出港だと、太陽の日差しがいっぱいの中で撮影できるので
夜間に出港するフェリーに比べ、風景の撮影にはよさそうではある。
ちなみに私もこのコンテストに作品を出そうと思っているので
一番いい(と思う)写真は、ここには掲載しません。

小樽港内から見る陸地、3年前に小型船舶免許を取ったときは、
この中を所狭しと操縦したものだが、その時以来の景色か。
海上から見る小樽の風景も面白い。今度ボートを借りて、港内を周遊してみたい物だ。


小型船舶免許で思い出した。フェリーが出港する時
見送りに来た人達が、船上の旅客に向かって手を振っていたが、
海において両手を広げて上下するのは、無線におけるMAYDAYと同じ意味、
すなわち「遭難しているので救助願う」を意味する。
よって海で誰かに向かって手を振る時は、片手に留めるべきである。


小樽港を出港した後、船は積丹半島を迂回しつつ日本海を南下する。
晴天の中、海からの景色はとても美しい。
しかし陸路を車で移動するのに比べて、ずいぶん時間かかるね。

カモメに餌付けしている人。結構追いかけてくるみたい。

こちらは積丹岬、今年のキャンプでは時間の都合で行けなかったが。

神威岬の方は、なぜか曇っている。肉眼でもあまり見通しが良くないが、写真にするとさらに不明瞭。



神威岬付近を通過する際、突然横殴りの豪雨に襲われる。
今まで晴れていたのはなんだったのだろう?と思うくらいの急変。
そういえば、積丹キャンプの時も、天候の急変があったが
ここら辺って、天気が変わりやすいのだろうか?


少し船内で休んだ後、再び外へ出ると、船は北檜山沖を航行している。
船が出てからもう何時間が経ったかわからないが、時間はゆったり流れている。
やはり午前中出港というのは、景色を楽しむのにはいいものだな。
もっとも、陸との距離があまり離れていないのもミソだろうが。
(敦賀航路などでは、殆ど陸地が見えた覚えがない)

海より奥尻島を見る。意外と大きかった。近いうちに訪れたいものではある。

だんだんと太陽が西の空に沈んでいき、辺りは暗くなっていく。
今日もこうして終わるんだなと言う事を強く感じられる瞬間だ。

夕暮れから夜への遷移。小さく見える島は渡島大島。この島に渡る機会はあるのかなぁ?

19時半を回ったあたりで、新潟から小樽へ向かう船とすれ違う。
既に周囲は真っ暗で、陸地を眺め見ることもできないようだ。

明日の新潟港到着も早いし、早めに寝る。
明日からは約半年ぶりの長距離鉄道旅行だしね。

フェリーはずっと寝ていても時間になれば目的地に着く。
利点と言えば利点かもしれないけど、普通列車乗り継ぎに慣れると何か物足りないね。