2006/9/24 長月二十四日



ううっ、またやってしまった・・・・・・。
喉が痛い、鼻水が止まらない、悪寒がある、関節が痛い・・・・・・。
今日はガス主任技術者試験だと言うのに、風邪にかかってしまったようだ。

2年前のエネルギー管理士(電気)の試験の時も、試験日に風邪にかかり
不完全な体調で試験を受けた記憶があるなあ。
その時は何とか残り2科目を攻略できたが、今回はどうだろう?
気力が勝負の決め手になるな。

試験会場はNTTセミナーセンター、工事担任者をはじめ、
今まで数々の戦いを繰り広げてきた私にとってはお馴染みの場所だ。

(ガス主任技術者についての説明は、簡単にだがblogの方に記載したのでここでは省略させていただく)

私がガス主任技術者試験試験を受けたのは今回が初めてではない。
3年前に一度、甲種ガス主任技術者試験を受け、午前で惨敗を覚悟、
午後の論述試験は受けても無駄だと敵前逃亡し
その足で市電に乗り込み藻岩山観光をしたと言うことがあった。
(NTTセミナーセンターから藻岩山は市電一本でいけるのだ)
今回は丙種だが、論述試験にまで駒を進めつつ撃破し、
甲種攻略の足ががりを作るのが目標である。


午前にはまず、マークシートによる試験が行われる。
『法令』『基礎』『ガス技術』の3科目について行われ
それぞれ16問、15問、27問が出題され、1問5点で80点、50点、100点満点だ。

計算がおかしいと思った人がいるだろうが、この試験の『基礎』『ガス技術』の解答方法は
他の試験にないちょっと独特な方法なのだ。
『基礎』は15問から好きな問題を10問選んで解答、
『ガス技術』は27問から好きな問題を20問選んで解答する。
つまり、確実に解ける問題を選択し、難解な問題は避けるという駆け引きも
この試験では重要になってくる。

ちなみに各科目での必要最低得点は3割、どれか1科目でも3割に満たなければ不合格だ。

できればここでは160点以上を目指しておきたい。
合格ラインは午後の論述とあわせて300点中180点、
午後の論述の最低必要得点は20点なので、160点以上の得点がないと
採点方法が不明確な論述式試験で、得点を稼がないとならなくなる。



体調不良も、試験問題を目の前にすれば殆ど気にならなくなる。さて試験開始!
試験時間は2時間あるが、今日は体力の消耗が多いだろうし、短期決戦に努めよう。

まず『基礎』から攻めよう。
丙種の『基礎』は高校化学に毛が生えた程度の問題ばかり、
過去問題を見たとたん、この科目は勉強なしでいけると確信した。
しかも15問中10問でいいのだ。100%確信した問題から順に10問解答すればよい。
おそらくここで50点確保。あとは『法令』と『ガス技術』で180点中110点取ればいい計算だ。

続いて『法令』、これは全問解答しないとならないので、小細工は通用しない。
まあ、いつものほかの試験と一緒、これが普通なのだがな。
ここで60点取れれば、ガス技術が非常に楽になるのだが・・・・・・。

最後に『ガス技術』、27問の内訳は「製造」「供給」「消費」がそれぞれ9問ずつ。
現場に従事した事がない私は、7問の免除枠の殆どを「製造」に振り分け
「供給」と「消費」で勝負する事にした。

体力を温存するために、試験時間を45分残して途中退出。
さて、230点中160点を確保する事ができただろうか?


休憩時間は午後の論述に備え、ひたすら原稿を復唱する。
大学の定期試験前に、tiger氏が「エゾシカは・・・・・・」から始まる文章を覚えていたのを思い出したが
「ガス事業者が自主保安体制を確立し、自己責任による災害の防止を・・・・・・」
「ガス漏れ警報器が作動した場合にとるべき行動として利用者に通知すべき事項は・・・・・・」
などの文章を、きちんと覚えているか繰り返すわけだ。

ちなみに後者は、一般人でも覚えておいて損はないのでここに記載しておこう。

1 全ての火を消す
2 ガス栓を閉める
3 ガス警報器の差込プラグをはじめ、一切の電気機器のコンセント、スイッチには手を触れない
4 窓や戸を開けて換気する。この際に換気扇や扇風機を使ってはいけない。
5 それでも止まらない時は、ガス事業者に連絡する
6 安全が確認されるまではガスや電気を使わない
7 マンションなどの集合住宅の場合、両隣や上下階の入居者に連絡する
8 室外にいる場合、すぐに警報器が作動している部屋には入らない。
  外から窓や戸を開けて換気を行う。
9 ガスメーター近くのメーターガス栓を閉める

なんだこれ?と思うかも知れないが、実際にこれを解答させる問題が
過去に出題されているのだ。これが出題されれば非常にラッキーである。

ちなみにこの試験、業界の人が多いらしく、多くの受験者は顔見知りのようだ。
女性も思ったよりはいるみたい。ガス業界って狭いんだね。


午後からは論述試験が行われる。
『法令』及び『ガス技術』について、出題されたテーマにそって論述する。
『法令』は1問が出題され1問を解答、
『ガス技術』は「製造」「供給」「消費」に係わる問題がそれぞれ1問ずつ出題され
その中から1問を選んで解答する。
70点満点で、20点以下ならば午前中のマークシートがどんなに良くても不合格だ。

私は過去問題でよく出題されている、ガス事業者の自主保安体制を軸にして
必要最低点の20点をとって逃げ切る作戦である。

解答用紙は26行で裏面記載は不可、これでは過去問題集に載っていた
模範解答例を記載するには不十分な気もするが、
あまり長々書けばいいものではないという事がわかり一安心。

試験開始、さあ試験問題はなんだ?

『法令』は・・・・・・ガス主任技術者制度について
『ガス技術』は・・・・・・自然気化方式・他工事における導管の保安確保・ガス消費機器の調査


うーん、まいったぜこれは。今年は自主保安じゃないのか。
ガス技術も「製造」、「供給」は難しそうだから「消費」しかやっていないし、
今回の「消費」の問題は過去問題で見た覚えがない。

まあとにかく書くしかないな。大学の試験ならそれで結構可がとれたりする。
ダメで元々、もし万一20点のボーダーラインを超えられれば御の字だ。

まずは法令から行こう。
自主保安体制についてはきちんと勉強してあるわけであり、
ガス主任技術者も、自主保安体制の主要要件の1つであるわけだから
そっちの方向から話を展開しよう。・・・・・・何とか文章が繋がった。
大分、書くべきことが抜けているのは確かだが、あやふやな物を書き連ねるよりはましだ。

試験時間は20分を経過、次にガス技術に取り掛かる。
ガス消費機器の調査ね・・・・・・平成13年の過去問題の答えでもアレンジしてみるか。
立消え安全装置、不完全燃焼防止装置、マイコンメーター、ヒューズガス栓、
ガス漏れ警報器と不完全燃焼警報器の設置の有無の確認と設置の推奨、
そしてガス事業法独特の言い回しである
「技術基準に適合しない場合は、技術基準に適合させるための措置及び
 そのまま使用した際に起こりうる事態を所有者及び占有者に通知」
を絡めて文章作成。文章的に瑕疵のない原稿ができたが、
これが問題の答えになっているのかどうかはわからない。

15分を残して退出、これで今日の試験は終了。
ちなみに『法令』及び『ガス技術』のうち「供給」「消費」については
甲乙丙のいずれでも論述の試験問題が一緒だった。
前に甲種を受けた時は「こんなもん書けるか!」と思っていたものだが
最初からできないと思わずにやれば、一応それなりの物が作成できるようになるものですな。

試験の結果は1月になるまでわかりません。
6月に申し込み、9月に試験、1月に結果発表、他の試験に比べてずいぶんスパンが長いですなあ。

試験が終わると、今までの気力が途絶えたせいかまた風邪の諸症状で苦しくなってきた。
とりあえず今日は休もう、秋の資格試験戦線はまだ始まったばかりだ。