2006/9/17 長月十七日



「お前、YS−11乗りに行かないか?」
父親からこう打診されたのは先週の日曜日だった。

先週日曜日、父親自身が九州まで行ってYS−11に乗ってきたのだが
事の他気に入ったらしく、私にも行かないかと言う事らしい。

「9月30日で引退でしたっけ?今から福岡便なんて取ったら、えらい費用になりません?」
「そういうときのためにマイルがあるんじゃないか、どうせ年末で消えてしまうマイルだ、お前にやるよ」
と言う事で、私の九州行きが決定した。
マイル使用なら任意の1区間の航空券が無料、それは丘珠〜函館のような短距離便でも
千歳〜福岡のような長距離便でも変わらない。

さて、YS−11を知らない人のために簡単に解説しよう。

YS−11とは、戦後初の国産旅客機である。
プロペラ機で、主に短距離区間に就航している。
1973年に生産を終えているが、今まで現役機であり日本の空を飛び続けていたが
今月末でついに日本の民間航空から撤退する。

実はYS−11、戦後初の国産旅客機でありながら、今現在就航している唯一の国産旅客機だ。
つまり、国産旅客機に国内で乗れるのはこれで最後になるかもしれない。
(新たに国内で旅客機が作られなければね)



今現在は、日本エアコミューターの路線として、福岡〜徳島、福岡〜松山、
福岡〜高知、福岡〜鹿児島の各区間に就航しているYS−11、
(最終日は鹿児島〜沖永良部をフライトするらしい)
こいつに乗ろうとすれば、西日本に行かざるを得ない。

数年前までは丘珠空港にもYS−11が就航していた。
しかし3年前の2003年8月31日の女満別便を最後に、YS−11は丘珠から消えていった。
3年前の私といえば、今みたいに旅慣れていない頃、
8月31日と言えば、消防設備士試験を富山で受験して、はくたかで東京に向かった日だ。
(これが私の放浪癖の始まりと言える)
残念ながらその頃の私は、その貴重さに気づいてはいなかった。


と言う事で急遽決まった九州行きだが、最終日及び前日の便はすでに満席なので
9月28日搭乗を目処に予定を立てることにする。

父親は、YS−11を中心にして前後の移動なども含めた行程表もくれたが
新幹線や高速船使い放題で、忙しい人向けの強行日程になっているので、
そちらは自分でアレンジする事にする。


とりあえず予定を簡潔に書くと

9月27日 千歳から福岡へ
9月28日 松山へ移動しYS−11で鹿児島へ(2回乗る)
9月29日 鹿児島からゆっくり福岡へ戻る
9月30日 福岡から千歳へ

こんな感じか。いくら安くできるかは私の腕次第だな。


しかし私も私だけど、父も父だな。
普通の人ならきっと福岡までポンと行かないし、突然福岡に行かないか、なんて言わないよ。血は争えない。
もともと私の鉄ヲタぶりも、父から受け継いだものだしな。

とりあえず、時期的に通関士試験の勉強をしながらの旅になりそうですが
行ってこようと思います。



そういえば、私も今年末に、全日空のマイルが10000マイルほど失効するんだよな。
しかし総マイル数が単独で利用できる15000マイルに満たないので、
いっしょにマイル割しか使えないのだな。
誰かどこか行きたい人いる?