2006/8/22 葉月二十二日




明日から写真部のキャンプである。明後日に帰宅する。
明々後日は放射線取扱主任者試験だ。なんだこの日程は?
まあ、このことについては後でまた。


お昼ごろ、私は大学生協のレンタカー担当者と対談していた。
途中、自家用車持参の参加者が抜け、車の台数が足りなくなったからだ。
一番安い、マツダのレンタカーを2台ほど発注したのだが、
担当者からの答えは、
「えーと、一台だけは取れたんですが、もう一台は空いていないとのことで」
と。

後一台、どうしても必要なので、私は安い順に他社をあたっていった。

「満車です」
「全部満車です」
「どの車種も満車です」
「商用車も満車です」
「どの営業所でも満車です」

えど、どないすればええの?


何故、直前になってからレンタカーを予約するか?
こういう事態になることは容易に想像できたのに。
答えは簡単、これが私なりのリスクヘッジであるからだ。


あれもダメ、これもダメと断られ続けるこの状態、
大引け(その日の取引が終了する間際の時間)に、
本日中に指値の買い注文が約定するかどうか、ワクワクイライラしながら
待っているときの気分に似ている。

しかしもうすぐ15時を回る、もうだめだ。
引成注文(“引”けで“成”り行きにおいて成立する注文、当日中に確実に買いたい時に使う)行きます。

引成注文はなんとか約定したが、私に選択権は無く、だいぶ高値掴みになった。
そしてレンタカー代2万5千円は、一旦私が支払う事になる。


そう、聡明な諸君はお分かりでしょうが一番の問題はこれだ。

確かに事前に予約しておけば、安い会社から順に好きな車種を選べるし、
満車で断られる事も少ないだろう。
そうする事によって、相対的に経費も安く上げる事ができる。


しかしその場合、早い段階で私の手元から現金が消える事になる。
法律的に言えば、その支払った資金はあくまで私が代表して支払っているだけなので
私がリスクを背負う必要は無いはずだ。

何らかの事情で、旅行自体がキャンセルになったとする。
この場合、私が立替金勘定にした資金は戻ってくるだろうか?
まあ、まず回収できないだろうね。みんななんだかんだ文句つけて支払わない事は目に見えている。
(そうでない人はごめんなさい)
つまり、私が無意味にリスクを背負う事になる。

表見代理とか無権代理とか、私が自分の利益のために勝手に動いているために
私が費用を負担する羽目になるなら話はわかるけど。
どうしてもこの部分が納得いかないので、
直前ギリギリに動くという事で、最大限のリスクヘッジを行った。



さらに家に帰ると、前日になってから参加キャンセルをするという連絡が。
はあ?何故にもっと早く連絡できなかったのだろうか?

いや、前日キャンセル自体は仕方ない事情もある。
行けない人を無理やり行かせることはできないし、体調不良の人を連れ出すわけにも行かない。
だから、キャンセルするという行為については私は問題としていない。
問題は、費用負担に関してなのだ。

旅行会社でも、前日のキャンセルは取消手数料をとる。
これは旅行会社自体が、せっかく手配した旅行について無条件でキャンセルされては
利益を得る事ができないという事もあるが、
既に交通機関、宿泊期間などに対して支払ったお金については、全額は回収できない事にも起因している。

もちろん私は業として、利潤追求行為としてやっているわけではないから、
私自身のための取消手数料は徴収しないが、外部に対して支払うお金に対してはどうしようもない。

たとえば固定費と変動費の違いという点がある。
この場合、人数が減ろうが減らなかろうが金額が変わらない費用が固定費、
人数に応じて変動する費用が変動費となるわけだ。

レンタカーの借入代金、自動車の燃料代は前者にあたる。
参加を取りやめたからって、それが即ち支出減とはならない。
もっとも、大きく人数が減れば費用も減るので、純粋な固定費というわけではないが、
1人2人の減少では、費用の方は削減できないし、
第一前日、特に私がレンタカーを発注した後に取消の連絡が届いた場合など、どう考えても対応できない

変動費、つまり食費など、一人一人についてかかる費用については
材料等をまだ購入していないし、その人が食べなければ発生しないので
この場合、こちらは全く問題ではない。


つまり、キャンセルするにしてもそれまでに支払ってしまった、
もしくは支払いが決まってしまったお金について
支払いの責を免れることを認めてしまうと、会計が崩壊してしまうという事だ。

社会人にもなれば、殆どの人がそういう経理事情は知っているため、
まともな人なら自己都合でキャンセルした際に、それ相応の費用負担はするだろう。
しかし大学生の殆どは、おそらく理由を論理的に説明しても
「どうして行ってもいない旅行の代金を払わないとならないの」
こうなるだろう。

私自身も一応は学生なので、こう決め付けてしまう事は些か乱暴だが、
いままでの経験則且つ私が感じた印象的にはそうとしか思えないのだ。
俺はきちんと責任は果たす、という方には非常に腹立たしい記事になってしまった事をお詫び申し上げたい。



もっとも私の方にも手抜かりはあった。
この問題を解消するのは、ただ単に事前に手付け金を回収しておき
自己都合でのキャンセルがあった場合は、変動費などの発生しなかった費用を除いて
返還しない事にしてしまえばいいだけだ。
後からお金を取り立てるのは簡単だが、先に出させるのはそれほど難しい事ではないし。

ただ、こんなにキャンセルがバラバラ出るとは思わなかった。
社会人ならば、急に仕事が入ったりすることは間々あるだろう。
たとえば資格試験の会場に来られない人がいる事からも明らかだ。

が、結局この詰めを誤るという事は、私が今日の日記中で散々馬鹿にしてきた
私の中の悪いイメージの大学生と同じ穴の狢という事。
次回やるときは、きちんと事前に料金を回収し、
旅行会社みたいに、何日前なら何%とキャンセル料でも定めてやるか。
ただ、これをやったらやったでまた何か言う人が出てくるのだろうね。


さて、キャンプの事務手続が煩雑になり、今日も殆ど放射線の勉強をする事ができなかった。
このままでは間違いなく、キャンプ中に一人放射線の勉強をすることになるな。

かつて小学生のとき、あまりにも成績が悪くて
修学旅行のときに一人で担任に課題をやらされた人がいたが、
なんだかそういう立場になった気分だ。

もっともこの場合、他の人達は夏休み、私はまだ資格試験との戦いの真っ最中という
立場の違いが浮き彫りになるだけで、
修学旅行中に課題をやらされたその人よりは、精神的にもだいぶましだとは思う。


という事で、キャンプには放射線取扱主任者試験の過去問題を10年分ほど携えていきます。
他の人が海で遊んでいる間、一人問題演習をするのもをかし?




ちなみにこれは、私に仕事を頼むな、という意思表示ではないのでお間違えなく。
むしろ行程表を作ったりするのは大好きですしね。
ただ、私は常に手元にある全情報を持って判断しています。
私の手元に無い情報を織り込む事はできません。
希望、苦情、相談、要求などは、細かい事でも早めに私に伝達してもらえれば
それらも織り込んで、最善の方法を考えますよ。