2006/7/28 文月二八日




本日の試験は統計学と憲法U、憲法はともかく、統計学はほとんど勉強していない。
なぜなら、そもそも統計的能力は、相場をやる人間の必須能力だからである。

相場をやる人で、過去の値動きを記録したチャートを見ない人なんてまずいないと思うが
そのチャート分析に使う移動平均線、ボリンジャーバンド、一目均衡表、パラボリック
RSI、ストキャスティクス、MACDなどのテクニカル分析に使う指標は、
全て統計学の知識が前提に成り立っている。

統計学なしに相場を張りたいなら、ファンダメンタルズ分析オンリーで行くか
丁半博打にしてしまうか、機械的に売買するかしか有り得ないだろう。

ただ統計全般に言えることだが、所詮過去のデータを穿り返して
そのデータに関していろいろ関連性を見出しているだけなので、
それ以降の未来において、その関係が永遠に続くとは限らない。

USD/CADとEUR/AUDの相関係数が0.746、
ということは同じ口座内でUSD/CADをロング、EUR/AUDをショートしていれば
片方が損失を出すときは片方が利益を生むという逆相関になって、リスクを軽減してくれると思っていたが、
5月頃、USD/CADが下落、EUR/AUDが上昇し、
たとえ強い相関があろうと、逆に動くときは逆に動くものだと思い知ったものだ。



普段から統計学を愛する(言い過ぎか)私だが、
更に今回は遠藤商店からノートと過去問題を寄贈してもらったので、どこにも死角は無いと思っていた。
しかし・・・・・・。

試験は朝から始まる。早くから大学へと向かう際、電卓を持っていないことに気づいた。
電卓が必要な試験で、持ってくるのを忘れるのは、一昨年のエネルギー管理士(電気)以来か。

慌てない慌てない。まずは近くのコンビニエンスストアを当たる。
しかし『√』キーつきの電卓がありません、見事に。
統計学では標準偏差や相関を求める関係上、開平計算ができないときついのだ。

次に大学の生協に行く。上に同じく『√』キーつきの電卓がありません、
レジに電卓がおいてあったので、それを借りれないかと聞いてみるも不可。
後から考えれば素早く勝手に持ち去るのが手っ取り早かったかも。

ならば法学部の窓口とか全部突撃、電卓貸してください、電卓貸してください。
窓口のおばさんいわく、
「テストで使う備品は貸せないことになっているの」
「じゃあそれとは関係なくお願いします」
「と言っても私は事情を知ってしまったわけだから」

無理でした。
さて、平和的な方法で解決しようとしていたが、残念ながらそれを許してはくれないようだな。
ならば仕方ない。言い訳と屁理屈の私のルール適用だ。刑法37条緊急避難の規定を借りよう。
入室可能時刻まで残り10分、差し迫った危難を避けるためという条件は十分であり
私が試験において電卓を使えないということによる損失と、
誰も使っていない電卓が1時間程度勝手に使用されることによる損失では
前者による損失>後者による損失となるのが妥当だろう。

そもそも電卓を忘れたという行為による自招危難ではあるが、
電卓を1時間程度無断で使用貸借する程度では、
自招危難の際に緊急避難が成立しないとする
“避難行為の程度が社会通念上相当性を欠く場合”には該当しないだろう。
そもそも私に物品を自己の占有下に移転する意思は無く、
一時的に拝借するだけなので窃盗罪の適用は無理。
もっともこれら2つの勝手な解釈を使ったところで刑事罰がありえないと言うだけで、
非常識な行為を責められる可能性はあるが・・・・・・。

さてと一旦深呼吸。立入禁止場所だろうが知ったことか、突撃!!

使っていない電卓はありませんか?使っていない電卓はありませんか?
人の机の回りをうろつきながら勝手に電卓を探し回る。
余りにも不思議な行為をやられた場合、人間はとっさに対応ができないようで
デスクに座っている人は反応が遅れる。
あまり時間をかけすぎると、さすがにおかしい行為をしている私を拘束されかねないので
泥棒が家捜しするかのごとく、速やかに移動する。
が、その隙を突いて電卓を確保することはできなかった。
机の上に電卓を出して席をはずしている人なんていないのだ。
結局、不審者が不思議な乱入をしただけで終わった。

ならば次は狙うは遺失物保管用ロッカー。
中に電卓が入っているが、鍵がかかってやがる。開錠工具はないか開錠工具は!
そんなものあるわけ無いか、じゃあバールはないかバールは!
それもないか。じゃあ高いところから落としてぶっ壊すか?
しかしガラスをぶち破って中身を取り出すのは、さすがに後の対処が面倒なのでやめておこう。

これだけいろいろ試してみたが、電卓確保は無理だ。諦めて電卓なしでやろう。
最初からそう判断するべきだった。20分も無駄にしてしまった。


試験時間残り40分、相関の計算を手計算でとか、鬼だ。
周囲の人が電卓のキーを叩く間、こっちは必死に手計算。
ルートの計算もさることながら、意外と面倒なのが桁数が多い大量の掛け算割り算、
これなら開平計算できない電卓でもいいから確保しておけばよかった。

はあ、試験時間三分の二、電卓なしの手計算ってどれだけのハンデだよ。
6割くらいしか問題解けなかったぞ。はあ、問題等くれた遠藤商店に申し訳ない。
ちなみにトーダ氏も、電卓を忘れて突撃したらしい。
最も彼は、途中から『√』キーの無い電卓を借りることに成功したようだが。


休憩時間は、この負感情をその後の憲法の試験に響かせないよう努めた。
大学の試験は平気でダブルヘッダーやトリプルヘッダーが組まれていて
しかも連日の戦いになるからきついんだよな。
資格試験みたいに一週間に一回くらいの頻度ならいいのに。



最近、私の大学関係の人達がこのページの閲覧者として、結構出入りするようになっている。

とりあえず、ネタをネタとして楽しめないような無粋な輩には
ページの存在を教えないと言う方向で対処しているが、実際のところどこから漏れるともわからない。

かつて“えきせんとりっく”のうたまん氏が、日記に自分の事を書きすぎて
狂死(えきせんとりっくでの“教師”の書き方)など周囲を巻き込んで大変なことになり
現在Webサイトの運営を大幅に縮小しているという経緯があるが、
あまり意味無く存在が知れ渡りすぎると、私のサイトもそうなってしまう可能性が拭えない。

私が書きたい事は書く、私が叩きたいことは叩く、
もし万一この方針での運営が不可能になったら、私も日記を放り出して
純粋な資格試験サイトへの転進を図るかもしれない。