2006/6/4 水無月四日






普段と何も変わりない休日だが、ふと何故かピアノを弾きたくなった。

ピアノを日常的に触っていたのなんてもうずっと昔のこと、
なのにどうして突然そんな思いに駆られたのだろう?



私が、ページの取得資格欄に、唯一書いていない資格としてヤマハのピアノグレード検定がある。

なぜ掲載しないのかというと、
1つは十年以上前にとったライセンスなので、正式な名前も忘れたし
合格証書がどこに行ったか解らないこと、
もう1つは、今の状態ではまったくといっていいほどピアノが弾けないので
それこそ本当の意味で“死格”と化してしまっているから。

私がピアノを弾くのを止めたのは、ちょうど今から9年くらい前の小学校から中学校に上がるとき。
そもそも私は、音感だけはあったが、練習をするのが嫌いだったため対して上達しなかった。


さて、9年ぶりくらいにピアノの前に座ったわけだが、これだけのブランクがあると
当然まともに曲が弾けるわけがない。

右手で主旋律を奏でようとすれば左手がお留守になるし、
左手で伴奏を組み立てようと思えば右手はまともに動かせないし。
あの時は当たり前に、右手と左手がバラバラに動いたのに。

同じように指を使う作業として、普段やっていることといえば
キーボードのタッチタイピングがあるが、ピアノの場合、右手と左手で別のリズムを刻まなければならない。
今の状況だと、例えば右手で三連符を弾こうとすると、左手の伴奏までつられてしまう。



確かあの時習った記憶によると
「最初から左右同時に弾こうとせず、右手なら右手、左手なら左手で弾ける様にして、最後にあわせるようにすればいい」


ということでまずは小一時間右手の練習。曲は頭の中で思い浮かぶまま。
先の音の事を考えながら指を動かしていかないと、指使いが不自然になってリズムが崩れる。

次に左手。ハ長調から変ロ短調まで、全ての調子のコードを徹底的に叩き込む。


2時間くらいこんな訓練を繰り返していたら、少しはまともに指が動くようになった。
昔取った杵柄という奴か。



早速何か曲を弾きたくなった。
小学校のときに、クラスのテーマソングとして、私と他数名で共同制作した曲でも弾いてみるか。

(オリジナル曲なので譜面無し)

小学生のときに作った曲だけあって、そこまで音符のつながりが複雑じゃないので
旋律にどのコードで伴奏をくっつければいいかがすぐにわかり、弾きやすい。
そういえば、この曲を作った当時(今から9年位前)、8年後に会う機会があったら歌おうといって
いたはずなのだが、この前小学校時代のクラス会があったにもかかわらず実現していない。



まあそれは良いとして、じゃあ次は中学校のときに私が制作した『伏見の唄』でも弾いてみようか。

(同じくオリジナル曲なので譜面無し)

最初の三連符が多く出てくる部分から躓きました。弾けません。
中学校時代、私はコンピューター部にいたのですが、音楽作成ソフトで作っているので
自分で弾けるかどうかを考えていないんですよね。




ピアノを弾くと、なんだか過去の記憶がいろいろ呼び戻される。
音楽にも、心象風景にざわめきをたてる作用がある。
私の場合、ピアノを弾いていた事があったのは既に過去のことであり、
現在と繋がりを持たないから、なおさらその行為と過去とが結び付けられるのだろう。


たまにはピアノを弾いてみるのもいいかもしれないね。
まだ私が、写真という記録手段に頼る前の記憶が蘇ってきそうだ。