2006/6/17 水無月十七日




本日は午前中から撮影があるため、朝6時代に起床する。
昨日23時過ぎまでほっつき歩いていたので少し眠い。
集合時刻を2分過ぎて部屋を出ると、noct-氏は時間通り律儀に外で待っていた。
ya5u5shi氏は・・・・・・なかなか起きて来ない。

本日の最初の競技は、昨日訪れた土樋キャンパスではなく、街外れの泉キャンパスで行われる。
地下鉄駅からも遠く、バスを乗り継いでいかないとならないため
朝早くからの出発となってしまうわけだ。

朝早くは仙台の街もひっそりとしている。

私は2人より先行し、泉中央駅でバス情報を集めることに。
東北学院大学行以外に、松森団地行のバスが目的地に向かう事を確認する。


仙台のバスの並び方は、なぜか綺麗に直線。

ちゃんと列に並ぶnoct-氏とya5u5shi氏を、列の外から撮る私。


バスはかなり混雑している。ちょうど学生の通学時間だからだろうか?

そして15分ほどで、バスは東北学院大学泉キャンパスへ。
丘の上に立つこのキャンパスは、大学らしく広い。

noct-氏いわく、「エロゲに出てきそうなキャンパス」だそうだ。
北海学園も、清田に移転していたらこんな感じだったのだろうか?
しかし交通の便はあまりよくなく、広い駐車場が確保されている。
特に原付の台数がとても多く、原付通学者の多さが窺える。


午前中は、競技が女子弓道の1つしかないので、我々3人ともこの競技を撮影する事になる。

弓道場に言ってみると、カメラマンの多い事多い事。
この時間帯に行われる競技が女子弓道だけなので、全ての撮影スタッフがここに集中しているのだ。
めちゃくちゃ高価なカメラを持ち込んでいるカメラヲタらしき物まで混ざっているし。
いったい誰が本物なのか、パッと見ではわからない。

弓道のルールはあまり知らないので、その場で弓道部員に聞いたところ、
女子は一人当たり3立(12本)、男子は一人当たり5立(20本)の矢を引き、
的に当たった数が多いほうが勝利とのこと。
(必ず4本で一セットで、その単位を『立』と言うらしい。)
アーチェリーと異なり、的の中心に当たろうが、端に当たろうが、的中は的中だ。

4本中、全部の矢が当たる事を『皆中』(かいちゅう)、3本で『三中』(さんちゅう)、
2本で『羽分け』(はわけ)、1本だと『一中』(いっちゅう)、
残念ながら全部外れると、『残念』(ざんねん)と言う様だ。

撮影角度の問題があるので、左射ちの人がいないか聞いたところ
「弓道で左射ちというのは殆どいませんよ」と笑われてしまった。
確かに一人だけ逆向きだと、ちょっと滑稽だよな・・・・・・。


試合が始まると、場の空気は張り詰める。
ヒュン ビシッ という乾いた音と共に、「よし!」「しっかりぃ!」という掛け声が飛ぶ。
作法や礼を重んじる、日本武道独特の雰囲気だ。

メンバー内でも射手の実力の差が結構あるようであり、ある人は皆中する中、
ある人は残念だったりと言う展開だが、東北学院大学さんの方が優勢の模様。

結果46−21で東北学院大学の勝利。凄い差だなぁ・・・・・・。


午後の試合までの間は自由時間なので、食事をとった後撮影にでも興じる事に。
ya5u5shi氏とnoct-氏は、キャンパスを離れて付近の住宅地を撮影しに行ってしまったので
私はキャンパス内で、この大学の学生でも撮影する事にするか。
でもあまり北海道の学生と変わらないなあ。
違うとすれば、このキャンパスの広さゆえ、“大学生らしい”絵が撮れることか。
北海学園が狭すぎる例外なのだと思うがね。

それと別に気になったのは、生協にあったこの張り紙。

法律論的にこの記述には問題が・・・・・・。


午後は男子弓道、そしてハンドボールの試合が行われる。
私は弓道の撮影、ya5u5hi氏とnoct-氏はハンドボールの撮影。

優雅さが感じられる女子弓道とは異なり、男子弓道は緊張の中にも迫力が漂ってくる。
的への的中率も、女子より高く、途中まで見ていた限りでは、ある程度互角の展開が続いていた。
ハンドボールを少し覗いてみると、圧倒的な点差をつけられていた。
ついでにチアリーダーの応援も、人数が少ないはずの東北学院大学側の方が活気があった。
うーん・・・・・・どうしたものか・・・・・・。

15時からは土樋キャンパスでも競技が行われるので、noct-氏を残して
私とya5u5hi氏は泉キャンパスから土樋キャンパスへと移動する。
東北学院大学側のアルバム委員のカメラマンさんの好意で、車に同乗させてもらったため、
バス地下鉄を乗り継いで、長々移動する必要がなくなり、大幅に時間の短縮が図れた。
仙台の街を南北に貫く三車線の道路があり、移動はとてもスムーズだった。
札幌で言うと、羊が丘通か厚別通を通る時のような感覚だ。

途中、ベガルタ仙台とコンサドーレ札幌の試合が行われているスタジアムのそばを通過したが、
まさか仙台の街で、コンサドーレの名を見ることになるとは思わなかった。


15時少し前に土樋キャンパスに到着、ya5u5hi氏は空手、私は柔道の撮影を担当する。

柔道の会場には選手の他に、応援団、そして学長や学生部長なども来ている。
今日、2キャンパス間を跨って移動しているのは、我々アルバム委員の他は、学長などのお偉いさん方だけである。
最も、お偉いさん方の移動は、全部タクシーだが。

応援団が、お互いエールの交換をしたのち、試合開始。
先鋒は北海学園大学が見事1本を取ったが、その後は1本取られたり引き分けや判定負けなどで
最後まで行く前に勝負が決まった。
最後の選手は、やけに興奮していて、途中審判から指導が入っていた。

さて、今日のお仕事は全て終了、かと思いきや、プログラムにない日程が急遽飛び込んだ模様。
北海学園大学と東北学院大学の吹奏楽団による合同演奏会だ。
もちろんこれは競技ではなく、せっかくの交流の機会なのだから演奏会でもしましょうということらしい。

青緑色のシャツが北海学園、黒色のシャツが東北学院。
お互い数十人の大所帯なので、合わさるとすごい人数だ。
予期していなかったらしきアンコールもあり、結構盛り上がった。


今度こそお仕事終了。さて今日もどこかに出かけよう。
ホテルに戻るya5u5hi氏と別れ、私は地下鉄経由で北仙台駅へと向かう。

noct-氏は松島へと突撃したらしいが、私が本日目指すのは山形。
昨日下車した作並駅を越えて、仙山線を完乗する。

北仙台駅に着くと、次の山形方面行列車は愛子行、その次も愛子行、その後に山形行列車だ。
一旦愛子駅に用があるので、ちょうど良かった。


まずは先発列車に乗って陸前落合駅まで移動する。
別にこの駅に用があったわけではないが、なんとなく降りてみた。
仙山線は単線だが、結構列車の行き来は多いため交換可能な駅は多く
ここ陸前落合駅も交換駅になっている。
駅舎は立派だが、駅前は少し寂れた住宅街といったところか。

次の愛子行に乗ると、サッカーの応援をしていたと思わしき人が結構乗っている。
先ほどのベガルタ仙台の応援だな。どっちが勝ったんだろう?


愛子駅も、先ほどの陸前落合駅と似たロケーションの駅であり、
折り返し列車が多い関係上、ホームが充実している。
住宅街であり通勤客の利用も多いが、秋保温泉へと連絡するバスの乗換駅でもある。

この駅では、少し前に皇太子の御息女として愛子様が誕生したのを記念して
愛子の夢キーホルダーという物を発売している。
(実はこの情報、先ほど車に乗せてもらった東北学院大学さんのカメラマンから聞いた)

誰かが私に、お土産として仙台キーホルダーか山形キーホルダーをお願いしますと
ご丁寧にハートマーク付きで書いた人がいるので、
ご当地物として、これで代えさせていただこうと思った。(写真がないのが残念)


愛子駅から、三たび下り列車に乗車する。昨日より1本前の山形行に乗る恰好だ。

昨日と違って周囲はまだ明るいので、最前列に陣取ってかぶりつき。
愛子駅を出ると、周囲はどんどんさびしくなってくる。
陸前白沢、熊ヶ根と無人駅を過ぎ、昨日降りた作並駅に停車。

昨日乗車時に場所を覚えておいたので、熊ヶ根鉄橋もきっちり撮影できた。


鉄ヲタには少し有名な、西仙台ハイランド、八ツ森といった臨時駅の姿も見ることができた。
この2駅も、張碓駅のように、このまま列車が止まることがないまま廃駅になってしまうのだろうか?
作並駅の看板では、西仙台ハイランド駅の名は残っていたものの、
八ツ森の名は、既に奥新川に取って代わっていたからな。
八ツ森は、張碓駅同様、伝説のまま姿を消すような気がする。

人気のない奥新川の駅を過ぎ、長いトンネルを抜ければそこは山形県
スキー場があって有名な面白山高原、松尾芭蕉が訪れた立石寺で有名な山寺の駅を過ぎる。
もう少し早ければ、この両駅のどちらかで降りて、高原の緑を満喫したかったが、まあ仕方ない。

楯山を過ぎ、しばらくすると向こうから線路がやってくる。奥羽本線だ。
程なくして、奥羽線との分岐駅である羽前千歳駅に到着。仙山線乗車完了。
運行系統としての仙山線は山形までなので、そのまま乗り続ける。

羽前千歳から山形までは、狭軌の線路と標準軌の線路が併走する、珍しい区間である。
10年ほど前に山形新幹線を新庄に延伸する際、新幹線車両が入れるようにと
奥羽本線の山形〜新庄間を狭軌から標準軌へと改軌した。

しかしこれでは、狭軌であるこの仙山線や、北山形から分岐する左沢線が走れなくなってしまうため
山形から羽前千歳の区間は、狭軌の線路と標準軌の線路が併行しているのだ。
ちなみに、福島から新庄までの普通列車は、新幹線と同じ標準軌仕様となっている。
(つまり他の線区には入れない)

終点、山形駅に到着。
これで私は、“通ったことすらない県庁所在地駅”が無くなった。
ただの自己満足なので、だからなんだと言われると困るが。

次は降りたことがない県庁所在地駅である盛岡、新潟、前橋、大津
そして降りたけどほとんど街を見て回る時間がなかった県庁所在地駅、
福島、宇都宮、水戸、福井、静岡、津、徳島、松江、山口、大分、宮崎、
これらをもう少し掘り下げて探索したい物だ。


まずは駅前を歩いてみると、ちょうどさくらんぼの販売を行っていた。
お土産にいいかなと思ってみてみたが、めちゃくちゃ高い。
一山4000円と言う事は、一粒100円くらいしそうだ。

ということでお土産は、結局遠藤商店が言ったように、さくらんぼクッキーになる。


駅前を一通り歩いたら、今度は駅のホームへ向かう。
この駅からは私が乗ってきた仙山線のほかに、奥羽本線、左沢線が発着する。
奥羽本線は普通列車のほかに、ミニ新幹線であるつばさ号が運行しており、
つばさ号が発着する専用ホームだけは、他と雰囲気が違う。


こんな事をしているうちに、あっという間に帰りの列車の時刻が来てしまった。
昨日と同じ時刻でいいなら、まだまだ時間はあるが、
明日も仕事があるし、遅く帰るわけには行かない。
もう少しゆっくり山形の街を歩きたかったが、それはまた今度と言う事にしよう。


再び県境を越えて宮城県へ戻る。仙台駅に戻った後は、
ここ3日間でだいぶメモリーも消費したので、いつものようにネットカフェを探す。
どうやら仙台駅のすぐそばにあるようで、富山のときのようなことにはならずにすみそうだ。

駅のすぐそばのネットカフェへ。
「PCカードスロットが使えるパソコンか、メモリーカードリーダーを使わせてください」
「すみません、うちのパソコンにはPCカードスロットはありません、メモリーカードリーダーは貸与中です」

たいていのネットカフェは、メモリーカードリーダーを1つか2つくらいしかおいてないもんな。
やっぱりメモリーカードリーダーは、自前のを持ち歩くべきか。
仕方ないので別のネットカフェに移動することにした。

別のネットカフェで無事用件完了、全データをCD−Rに移動した。
これで明日以降、十分に大量の撮影をこなせる。


夜の仙台もなかなか綺麗だ。霧が出ていて幻想的な雰囲気を醸し出している。

さて今回、山形に行く道中で、借り物のD70を使わせていただいた。

今まで苦労していた少し暗い場所での撮影が、難なくこなせる。
ISO400にしたらノイズだらけで見られないコンデジと違って
D70のISO800〜1000程度なら十分すぎる画像に仕上げる。

携帯性はやや難だが、私はデジタル一眼レフを常に首から提げていようがまったく気にならないし、
周囲からの目に動じるような私でもない。
鉄道旅のように、そこまで歩き通しではなく、荷物が多くなければ全く問題ない。

ただ私にとって不便に感じたのは、レンジの切り替えが不便な点。
広角レンズをつけてしまうと望遠側が撮れず、望遠レンズをつけてしまうと広角側が撮れず。
当たり前のことなのだが、今まで35mmから420mm(35ミリフィルム換算)まで
自在に撮影できたコンデジを使っていると、その点がどうしても使いづらいのだ。

となると私が重視する“撮影機会の最大化”という点では、やっぱりコンデジに軍配が上がる。
まあ中途半端な明るさの場所での撮影に強い、被写界深度の違いを意識して撮れるという点では、
自前でデジタル1眼レフカメラを購入しても面白いかなと思った。

実は、私が5月に外貨証拠金取引で吹っ飛ばした資金だけで、D70が購入できるのですよね・・・・・・。
6月の成績はまあまあだが。
(この旅行中は、取引ができないので指値注文を大量に出しておきました)
外貨取引の成績がプラスになるまで、購入は難しそうだ。


ホテルに戻ると、チアが廊下で何か揉めている。
少し聞こえた内容から推測すると、男女関係をめぐる女同士のイザコザらしい。
ハァーーーーー、何でチアと一緒のフロアになったんだか。うるさくてしょうがない。
部屋に男を連れ込もうが、室内で何しようがいいけどさ、
おまえら俺に迷惑かけるなよ(S馬様風に)