2006/11/24 霜月八日




ユーロドルが1.3を突破した。

市況ネタはblogに分離したのに、のっけから市況ネタで申し訳ないが、
この影響は、意外といろいろなところに波及すると思われるので
こちらの日記でも取り扱わせてもらう。

為替取引をしない日本人にはあまり関係はないと思うが
ユーロ/ドル 1.3というポイントは大きな節目であった。

ユーロドル相場が1.3、つまりユーロとドルの交換比率が1:1.3を超えたのは今回が2回目だが、
今年5月のドル大暴落、しかしそのときですらユーロ/ドル 1.3の直前で踏みとどまり
それ以降半年間、1.24〜1.29というレンジの中で動いていた。

唯一1.3を超えた2004年12月とその前後、
ちょうど米ドルの金利が上昇局面にある時だった。

ユーロ高ドル安は、日本における円高ドル安のように
欧州から米国へのの輸出に不利、輸入に有利に働く。
よって、米国の貿易赤字の縮小には有利と言えば有利だ。

しかしこのユーロ、対円でも高値圏にあり、
欧州のお偉いさんは、このユーロ高円安が気に入らないようだ。

ユーロ高円安は、日本から見れば輸出に有利で輸入に不利、
よって、欧州向けの自動車や機械などの輸出企業が軒並み高収益を伸ばし、
その影で、ヨーロッパのブランド物や輸入ワイン、チーズなどの値段が高くなっている。
欧州側から見ればその逆であり、この為替相場は輸出にダメージとなる。

欧州、とひとくくりにしているが、実際ヨーロッパ内の各国で為替相場に対する要望は異なる。
例えば国家経済が輸入重視か輸出重視かが異なれば当然逆になるし、
また同じ輸出中心の国同士でも、国によって経済力が違うので、許容できる通貨高の範囲が異なる。

もちろんここで言う欧州は、ユーロ導入国の事であり、
EU連合に入りながらも独自通貨を持つイギリスやスウェーデン、(デンマークはまた特殊)
EU連合にすら入っていないスイスやノルウェーなどは、
ユーロとそれらの国の通貨の間で交換レートが変動するため、また違った事情がある。



本日の日本市場時間(15時)くらいまでは、為替レートは緩やかだった。
今日は11月の権利確定日だったので、11月に配当および株主優待がある割安銘柄、
2698 キャンドゥ 及び 2809 キユーピーを、それぞれ10万円で買えないかと画策していた。

※ 権利確定日 その日の終わりの時点で株式を保有している株主が、名簿上の株主となる日。
        配当金や株主優待などをもらう場合には重要である。

実際、そううまく10万円で買うことはできなかったので、買うのは見送ってちょっと病院に出かけてきた。



帰ってきて市況2板を見ると、阿鼻叫喚の書き込みがあちらこちらに。
ユーロドル 1.3 と言うのが重要なポイントだったため、
バリアオプションやストップロスが大量に仕掛けてあり、
それが破れたために一気にドル売りに傾斜した。

※バリアオプション ノックインオプションとノックアウトオプションの総称だが
          “オプション”の説明を始めるとやたら長たらしくなるので
          ここでは「その価格を超えると儲かる人」と「その価格を超えられると損する人」が大量にいた、
          くらいの意味で。

※ストップロス   損切り注文。ドル買いの損切り=ドル売りとなり、その結果ドル売りを更に加速させる。


一瞬で100万円が消えたとか、マージンカット(資金がなくなり強制決済)になりましたとか、
5月のあの悲劇的な相場を髣髴とさせる。
私も今日の大相場の結果、諭吉さんが何枚か吹っ飛んでいったが、まだいいほうだ。

1ヶ月前にドルスイ利益確定しておけばよかったな、とか思うが、5月と同じ轍は踏まない。
今回は資金管理をしっかりして、果敢に攻める事にする。

クリスマス商戦に便乗してデジタル1眼を購入して、
街行くカップルでも撮影するという小さな夢は、どうやら叶わなそうだな。


クリスマスで思い出した。
相場の世界では、儲かっている人は12月の始めの方にはポジションをクローズしてクリスマス休暇を楽しむが、
儲かっていない人は、年末に向けて最後の一勝負をするという。
ここでも勝ち組と負け組に分かれてしまうんだね。
私もクリスマスは一人寂しくデイトレして過ごそうかしら・・・・・・。