2006/11/18 霜月十八日





札幌にパレードがやってくる、それは空前絶後の出来事であった。
レギュラーシーズン、プレーオフ、そして日本シリーズ、
あれよあれよと勝利し、ついにはアジアシリーズも制して頂点に立った日本ハムファイターズ。
本日、その祝勝パレードが、札幌駅前通で行われる。

もちろん札幌の街で、そのようなことが行われる事は今までなかった。
数年前までは、誰もが想像すらしなかっただろう。

しかし今日、現実のものとなった、日本ハムファイターズ優勝パレード。
日本ハムファンとしても、札幌人としても、お祭り好きとしても、
写真家としても、ネタ師としても、見逃す事はできないイベントである。

パレードは11時から、札幌駅前通を、JR札幌駅からすすきの方面に向かって行われる。
私は10時40分頃家を出て、その祭りの輪の中に溶け込む事にした。


※今日は写真を中心にお送りします。いつもより必要以上に写真が多いです。


大通駅で地下鉄を降り、いつもの出口から地上へ出た。
目の前に広がる人、人、人。よさこいソーラン祭りや雪祭りより数段多い人手だ。


札幌駅前通に面した歩道上には既に人がいっぱい。
パレードの開始を、今か今かと待ちわびている。


これだけ人が集まると、その他大勢を撮影するのも面白いので、カメラを向ける。
ちょうど後ろにあるテレビ塔が時刻を示しているが、ちょうど11時。まもなくパレードスタート。


来ている人は老若男女様々だが、中高齢の女性が多めである。
野球にあまり興味が無いと見られるこの世代をのめり込ませたのは、やはり新庄選手だろうか?


ゴミ箱の上に陣取って撮影してみる。人が道路を埋め尽くしているのが良くわかる。
このアングルなら、パレードのうまく撮れそうだと思ったが、ちょうどそのとき警官がやってきて
「その場所は危険ですので降りてください」
と。うーん、残念。仕方がないので地下鉄の入口に攀じ登ろうとしたら、やはり警官が慌てて飛んできて
「ちょっとそこ、危ない!!昇っちゃダメ!!」
と叱られる。この警備体制の中では、私の基地外技も封じ込まれてしまう。


いよいよパレードの先頭がやってくる。しかし高い位置がとれないと、面白い写真が撮れないな。
まあいい、後は技術でカバーしてやるか。


ビルの上から一斉に舞い散る紙吹雪。そして壁には「優勝おめでとう」の垂れ幕が。
屋上には報道陣が詰め掛ける。あの位置を使えるのって、いいな。


最初に登場するは、ヒルマン監督と選手会長の金子選手。
ファンの声援に応えて手を振っている。


続いてはBBや小笠原選手の乗る二階建てバスがやってくる。
小笠原選手がファイターズの一員として活動するのはこれが最後なのだろうか?気がかりだ。


厚い声援を送るファンの方々。小笠原選手、新庄選手、稲葉選手辺りがやはり人気のようだ。


2台目のバスには新庄選手や森本選手などが乗り込む。新庄選手はコート姿で登場。


選手達もいっぱい撮ったが、このWebページ上においてはパブリシティ権の関係があるため殆ど使えない。
その点一般人は、いくら撮影して公開しても法的には問題がないし
意外と表情が面白いから、私の作風に合致するのよね。まあ、どうでもいいか。


カラーガード隊が末尾を締めて、大通ブロックの祭りは終了。
私はこれから札幌駅前通と並行する地下鉄南北戦に乗り、パレードの集団に対して先回りする。


そしてすすきの駅前へ。こちらもすごい混雑だ。
まだパレードの先頭が来ていないので、また最初からパレードを楽しめるぞ。


国道36号線の交差点。ここでパレードは終了する。やはりすごい量の人だ。


36号線を少し豊平橋方面へと歩く。プログラムではパレード終了となっているが
地理的条件を考えると、パレードの集団がこちらに流れてくるのは自明の理。


本線から外れた街路にも所狭しと人が並ぶ。さて、既に私の立ち位置はなさそうだが・・・・・・。
まあ後は腕の見せ所だな。普段から街中で写真を撮っているアドバンテージを生かそう。
歩きながらでもきれいに撮影できるのが私の強み。
幸い通路が確保されており、「立ち止まらないでください」とはあるが、
通路を歩きながら写真を撮るな、との注意はないからね。


二順目、ヒルマン監督と金子選手。
観衆と共にあの名台詞、「シンジラレナーイ」の大合唱も。


何か小さな写真ばかりでは食傷気味なので、少し大きめの画も載せてみるが、
あんまりやりすぎるとパブリシティ権に抵触しそうだな。
問題があるようでしたらすぐに削除しますので、連絡してくださいね>日本ハムファイターズの中の人へ


紙吹雪の舞い散る中、再びバスがやってくる。夢と感動をありがとう。


いよいよパレードも終焉を迎える。
と思ったが、待てよ・・・・・・ちょっとゴニョゴニョすればまた先回りできるな。
よし、もう少し彼らの勇姿を焼き付けよう。今の時はもう二度とないわけだし。


と言う事で36線へ。ひょんな事から最前列を確保。
私も最後は手を振りながら見送る。


新庄選手と森本選手。特に新庄選手はこれが日ハムの一員としては最後の活動になるのだろう。
名残惜しい物である。


そしてバスは豊平橋方面に消えていく。観衆も皆一同に手を振る。
来年以降、またいつかこの光景が見られる日が来るのだろうか?


パレード終了直後の交差点。


すすきのの繁華街と言えど、いつもここまでの人出はない。
渋谷の繁華街を彷彿とさせるが、それよりも多いかもしれない。


道路には散布された紙吹雪の残骸が散らばる。


すすきのがこんなに人で溢れかえる事がかつてあっただろうか。
東京オリンピックを経験したというおじさんと話す機会があったが、
この人の密集度はそれすら凌ぐと言う。


紙吹雪を片付けるスタッフの方。スタッフ以外にも自主的に紙吹雪撤去に協力する人も多かった。


パレードの余韻に浸るすすきの。



2006.11.18、札幌の歴史に残る一日となった。
次にこのような日が来る事があるのだろうか?それは誰も知らない。

来年もファイターズが連覇するかもしれないし、
数十年後、私が若い人達に対して
「数十年前にも、この札幌でパレードがあったんだよ。そのときも凄い賑わいだったよ。
 まあ、君達のような若い人達は知らないと思うがな、フォッフォッフォッ」
なんて言うことになるかもしれない。

ともかく未来の事は未来、今の事は今。
ヒルマン監督を始めとして、選手の皆さん、球団職員の皆さん、
そして彼らを応援したファンの皆さん、ありがとう。






最後は今日の撮影活動等に当たって私の反省点。

撮影活動に集中するあまり、逆方向に流れてくる方々に対し、
肘打ちやエルボー、体当たりや足の踏みつけなどを数え切れないほど行ってしまった。
特にお年寄りの方などの場合、怪我等によりせっかくの晴れやかな雰囲気に水を差すことになりかねないわけで、
出来る限り今後はこのような危険を回避するべく努力すると共に、深くお詫び申しあげる。