2006/10/24 神無月二十四日





いよいよ今日から、今年のファクトリー展の開催が始まる。
私自身、写真はよく撮影する物の、それを発表する機会は殆ど存在しないため
(この日記において、表現として使用することはよくあるが)
この写真展が、今現在の私にとって一番の作品発表の場である。

今年のファクトリー展で私は、

『日本の車窓から』
『日本の朝』
『日本の翼』

の3つのテーマで写真を構成してみた。
中身は、会場に来た人だけのお楽しみと言う事で。
もしかしたら、展示終了後にWebでも掲載するかもしれないし、
そもそも日記の何処かに掲載された写真の再掲載かもしれませんがね。

朝、写真搬入のため常盤、厚別を巡りつつ会場を目指す。
どうでもいい事だが、まゆさんの自宅は新札幌駅高架のすぐ側であり、
毎日キハ281やキハ283、北斗星にカシオペア、さらには貨物牽引用の赤熊まで
見られるというとてもすばらしい環境にお住まいのようで、羨ましい限りである。
(毎日だとうるさいだけだと言うが)


程なくして札幌ファクトリーへ到着、作品の展示作業に入る。

展示作業は15時までに終了すればいいのだが、
作品数が少ない人は、当然早く終わるし、十数点、数十点に及ぶ人は時間がかかる。
私も、中途半端に作品点数が多いので、ちょっと急ぎ気味に作業をしないと間に合わん。
(珍しくデジカメを忘れたので、作業風景の写真が撮れん)

作品の展示方法も、壁にテープで直張りするなどの禁則さえ犯さなければ
基本的にどのような方法でも可能だ。
展示方法次第で写真を生かしも殺しもするため、意外と重要な要素である。

また、写真に表題をつけるのもつけないのも自由だ。
こちらも意外なほど、作品に作用し、場合によっては見るものに与える印象を大きく変える。

他にも撮影者の簡単な紹介や、感想ノートの添付なども可能だ。
私は作品に『YS−11の簡単な解説』を付加してみた。
これは、「ただのプロペラ機」という視点ではなく、
「本邦唯一の国産旅客機」という視点から見てもらう事により
写真で表現したい事を増幅したい、という意図でやったことである。


1年生の女の子達は、そんなに作品数を持ってきていない為、比較的早めに作業が完了する。
私が小休止中に、展示が完了したそれらの作品を閲覧していると、
「AAAさんに写真見られるのってドキドキする」
と、女の子間の意思伝達の為に言ったのか、わざと私に聞こえるように言ったのかわからないが、
ともかくそういった声が聞こえた。

そういうことを密かに呟かれると、写真の批評をして欲しくて言ったのか、
私からの辛口コメントを牽制するために言ったのか、
はたまた率直な感想を口にしただけで、特に私への何らかの働きかけという意味ではないのか、
など、特に気にする必要もない事をいろいろ考えてしまう質なので、
そういうことを言われても、どう反応すればいいのか非常に困る。


15時30分、予定通りに作業が進まなかった結果、
繰り下げとなったオープン時刻には何とか間に合わせる。
さて、何人の人が見に来てくれるだろうか?



一旦会場を離れて所要を済ませ、3時間ほど経過した後再び会場に足を運ぶと、
とある人の作品が重力の負荷に耐え切れずに自然落下していた。
しかも中途半端にトリッキーな事をしようとしていたため、額と写真が空中分解するという始末。

上のほうで、展示方法は自由だと書いたが、
通常必要だと想定される耐久性を保持しない展示方法は、困りものである。

突然空中分解した誰かの作品を、見るに見かねて修復するクロサワ氏
(3時間の間にデジカメを回収してきました)


と言う事でファクトリーで写真展が開かれ、
さらには札幌ドームで日本ハムが奮闘する中、私は明日から新潟及び富山へと旅立つ。

明日以降の予定を簡単に書くと、次の通りだ。

10月25日 例のごとくフェリーの中の人
10月26日 富山へと突撃 ライトレールと神岡鉄道
10月27日 上に同じ その日のうちに新潟へ戻る
10月28日 消防設備士試験受験 フェリーで苫小牧東へ
10月29日 フェリーの中で1日を過ごしつつ、ファクトリーを終えた集団と合流

新潟でちょうどいい時期に消防設備士試験を行っていたことから展開したところ、
試験が立て続けに入る11月に神岡鉄道のお別れ乗車を行うのは困難だと判断したので
越後から越中、飛騨と少し足を伸ばし、神岡鉄道の乗り収めを計画した物である。

去年は毎日のように写真展に入り浸っていた中、
今年は写真展実施中殆ど札幌を離れるのは、少し後ろ髪を引かれるが
せっかく本州まで行くのなら、いろいろ予定を組み込んだ方がお得だと考えてこうなった。
時間に余裕があれば、中越地震から2年経った、長岡や小千谷、川口などにも足を運んでみたくはある。
台風が東北地方で猛威を振るっているのが少し気がかりではあるがね。