2006/10/16 神無月十六日




秋の色も深まる今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
昨日、テクニカルエンジニア(ネットワーク)試験から敵前逃亡した私ですが、
今日の日記は、北海道札幌の大通公園よりお伝えいたします。


現在の時刻は19時59分、まだ外は非常に明るいです。
外は少し肌寒いですが、公園のベンチで休む人の姿もちらほら見られます。
北海道ではいよいよ寒暖の差が増してきて、平地でも紅葉が見られる季節になってまいりました。
天気が変わりやすい季節ですが、皆様体調に気をつけてお過ごしください。
以上、中継よりお伝えしました。



さてと・・・・・・。

いくら何でもこの文章、変だと思うわな、普通。
この時期の19時59分、明るいわけないだろ、と。
実際、今日の札幌の日の入りの時刻は16時52分、
それより3時間も遅い時間なのに、昼間のような明るさはおかしい、と。


テレビ塔の時刻の部分、合成しやがったな、と思う方もいるだろう。
しかしこの画像は、一切の加工を加えていない。

9時59分と10時00分で、三脚を置いて同じ位置で撮影すれば
時刻の部分以外ほぼ寸分狂わぬ画像ができる、それを合成したんだろ、と言われるかもしれんが
わざわざそんな面倒くさいことはしない。
せいぜい掲載のために画像を縮小したのと、JPEGの圧縮率をいじった程度だ。




ではこの画像のどこに虚構があるか?
私が嘘をいっていないとすれば、何らかの理由で昼に19:59の表示がされていた、
そう考えるのが自然だろう。

ちなみに正解は、

本日、LEDの表示試験をしており、表示される時刻が
10:00から19:59まで繰り返し点灯していた

であり、よって真昼間なのに19:59を表示した写真が撮れたわけである。
(ちなみにこの写真の真の撮影時刻は13時50分前後である)


写真は、“真実を写す”と書くが、実際に写しているのはその場の“光”だけなのだ。
こんな簡単なトリックなら、明らかにおかしいから誰も引っかからないだろうが
もう少し凝った“写真”を作れば、“画”の持つパワーによって
あたかも虚構が現実のような錯覚を覚えさせることもできる。

ある瞬間だけを切り取ってそれがさも全てのように思わせること、
ある空間だけを意図的に強調することによって、それ以外を消し去ってしまうこと、
写真を撮る上ではよく使われるテクニックではあるが、
時折これらは新聞や雑誌の捏造記事と同様の使われ方をする。

写真を見るときは、目の前に出された“画”だけが真実ではない可能性を常に考えるべきである。


もっとも写真は、ある瞬間を冷酷に切り取るため
人間の目では見逃すような真実を捉える事もままあるのだが・・・・・。



※この2枚の写真をなぜ私が掲載したのかは各自考えてみてください。