2005/4/7 卯月七日 April Seventh



ああ、ついにこの日がやってきてしまった。
北海学園の入学式、つまり自由に使える時間がいっぱいあったのは昨日までだ。
それにもかかわらず、時間の浪費を続けて来た代償を
本日以降支払うことになるのだろう。

開式は10:30なので、10:25分に到着するように歩いていく。
集合時刻は10:10分までと言うことになっているのだがな。
初日からこれで良いのだろうか?世間一般のお約束では良いわけではないのは確かなのだが。


会場の『きたえーる』 関係者以外立入禁止らしい

この施設を利用したのはこれが最初だ。
地下の新入生入口から入ると、ちゃんと遅れてきた人のために人員が配備されていた。
書類一式を貰って会場に入ると、
今、まさに式が始まると言うところだった。
広大なホール、側面には大型のモニター、そして二階席には父母らしき人たちがいっぱい。
私は空いている端のほうの席に誘導され、そこに座った。
少し、釣りバカ日誌の浜ちゃんを思い浮かべた。彼ならその後ど真ん中に座るだろうけど。
その後も何人かが遅れてやってきた。

続いての校歌斉唱は、吹奏楽部の演奏とグリークラブの歌唱で行われるらしい。
誰が歌っているのかな?と思って後ろを見上げてみたが、
座っている座席が後ろのため、2階席に誰がいるのか確認するのは困難だ。
あとはチャレンジ精神と新札を無理やり結び付けたりする学長の長い話や
ありきたりで面白みが無いことを言う新入生の宣誓など、儀式的な行程が消化されていく。
その間私は、2年前の今頃を回想モードに入っていた。


私の決断次第では、2年前にここに居ることだって可能だった。
しかし私はその選択肢を自ら切り落とした。
上を目指して努力することを選んだはずだった、
なのに2年間の時を経てみても、結局私はここに居る。
その時入学した人たちは、今年3年になり就職活動も始まる頃だ。

2年の回り道の間に得た物があればいいのだが、私の過去を振り返っても
2年の価値があるものは見出せない。ただ0ではないのが唯一の救いだろうか?
ただ、意思とは関係なく、親の圧力により強制的に立命館大学に送られた友人に比べれば
2年間の猶予があっただけ、贅沢なことかもしれない。
そういえば、代々木ゼミナールの入学式もきちんとした時間に行かなかったような・・・・・・。


校歌以外に学生歌というのがあるらしく、今度はそれを斉唱するようだ。
巨泉氏やセルシウス氏も歌っているのだろうか?

その後講師陣が退場し、学生部の人のお話。
簡単に言うと、車と酒に気をつけろということのようだ。あと、
「大学生協に加入しましょう、殆どの人は加入していますよ」
という勧誘。どこか交通安全協会の勧誘に似た雰囲気を感じる。
その後、学生の悩み相談室だの友人関係だのの話をした。
これで今日は解散らしい。会場にいつまでも残るな、とのことなので速やかに撤退。


しかし案の定、人が溜まるようにできているのか?


2階席からは父兄や御来賓が降りてまいります。

人の流れは、地上に向かう人はまばらで、
大半が東豊線豊平公園駅に直結している地下通路へと向かう。
恥ずかしながら、私はこの通路の存在を知らなかった。
大学側は、きたえーるの敷地内での勧誘などを禁止している為、
サークル等の勧誘員は、地下連絡通路に集結している。
こいつら、ちゃんと札幌市営交通の許可取ったのだろうか?

普段は乗客数があまり多くない豊平公園駅だが、今日は駅員四人体制の他に
ホームにまで監視員が居る。イベントがあるときはいつもこんな感じなのだろうか?
しかし、思ったより混んでいないな。もっと殺伐としているのを予想していたのに。


ホームの北行側の様子

とりあえず、福住行の方が先に来たのでとりあえず乗る。かなり閑散としている。
そして美園で降りるが、ふと時計を見ると40分、
もう少しでちょっど平岸行のバス、白30が来る時間だ。
ちょっと高くつくけど、せっかくだし利用しようか。と思ったのはいいが
改札入場時に使ったのは、バスとの乗継が効かない昼割カード。
こんな近距離の移動で400円も払いたくないので
多分無理だと思うけど、一応駅員に尋ねてみる。
「すみません、この昼割カードを最初から使っていなかったことにして
 こっちの(乗継が効く)ウィズユーカードを利用していたことにできませんかね。」
話した結果、そういうことはできないことがわかった。
もし、取り扱うとしても、入場した駅に戻らなければならないみたい。
JRなら、回数券で入ってしまっても、車掌から未使用証明を貰って
別の乗車券を利用すると言うことができるのにな。
仕方ないので、再び地下鉄に乗って大通を回ることにする。
美園からの列車は、余裕で着席することができた。

ということで再び豊平公園を通る。ホームにはまだまだ人がいっぱい居る。
「あららららら、これこれ、何」
「入社式か何かでもあったんじゃないの?」
隣に座っていたおばあさん2人組が言ったセリフだが、
当たらずとも遠からず、何となく不慣れな事が感じ取れるんだろう。
しかしいくら混雑したと言えど、普段から閑散としている東豊線だし全然たいしたこと無い。
これなら着席確保に走る必要はまるでないな。
しばらく埼玉に居て、向こうの混雑に慣れてしまったせいかも?

会場に居た時は、
「もう時間が無い、家に帰ったら学習、資料の作成や整理、Webページの更新、
 その他諸々を精力的に且つ効率的に行おう。」
と思っていたのに、やった事といえばモールス信号の学習のみで
それ以外は結局実行されることは無かった。我ながら困った物だ。