2005/10/28 神無月二十八日 October Twenty-Eight




早朝の札幌都心部を歩く。
この頃になると日照時間も短くなってくるので、朝早くから動かないとあっという間に日が暮れる。

大通公園に人の姿が少ないのは、朝だからなのか、日に日に寒くなってくるからなのか?

そして今日も写真展開催中の札幌ファクトリーの写真ライブラリに入り浸ってみる。
何かここの所、毎日のようにファクトリーに詰め掛けているような気もするがまあいいか。
いろいろな人が来る事だし、退屈はしない。

ちょっと早く来すぎたので、着いた時にはまだ開いていませんだした。


午後になり、他の人もやってきたので、ちょっとまたバスに乗って出かける事に。
ファクトリーから南へ、国道12号線にあるバス停に行って時刻を確認すると
ちょうど江別行のバスがある。株主優待券が使えるうちに乗ってみたいと思っていた路線の1つ。

このバスは国道12号線、国道275号線の角山を経て、江別駅前まで走る。
江別までは、厚別を経由するルートよりも、こちらのルートのほうが距離が短い。
そのため道央自動車道が経由するルートも、こちらを経由する。

途中、東雁来などへの区間利用客も多いようだ。
札幌市最後のバス停、その名も『市界』を過ぎると江別市、
ここまで乗りとおす客はあまりいない。

江別駅で降車時に、運転士に株主優待乗車証を見せると
「あ、これ見たことない。すごいすごい。最初、バスの写真撮っていたからマニアの方かと思ったけど」
と。あながち間違ってはいません、ハイ。

中央バス江別ターミナルはひっそりとしている。
JRの江別駅も、あまり賑わっている駅ではないが。
江別市内の駅では、大麻、野幌の方が人の活気がある印象だ。

札幌〜江別間のJRの運賃は440円、札幌ターミナル〜江別ターミナル間のバスの料金は500円、
時間と運転本数はJRの方が多く、バスを乗りとおすメリットはあまりなさそうだ。
1万円の中央バスカードを使えば、1回あたり434.78円で乗れる計算、
わずかにバスの方が安くなるが、金券屋でJR回数券のばら売りを買うという手があるので、
やはりJRには、時間、運賃とも勝てないようだ。

奥に見えるのは新篠津村へ行く、ニューしのつバス


再び同じ路線に乗って札幌方面へ戻るわけだが、
このまま札幌ターミナルまで戻るのも面白くないので、『市界』の次のバス停
『米里』で降りる。ちょうど雁来大橋のすぐそばにあるバス停だ。

雁来大橋といえば豊平川にかかる最後の橋、札幌の果ての果てなわけで
札幌を普段から行脚している私といえど、そんなに来る場所ではない。

札幌離れした風景が広がる。しかし道路自体は主要幹線であるため、交通量は多い。

白石の清掃工場。これがあるせいか、付近には廃棄物処理関係の車両がひっきりなしに走り回る。


ここから南に歩いていく。狭い道路を大きな車両がどんどん通過していくのは
こちらではあまり見かけない光景だ。
付近を歩く人は誰もなく、方角があっているのか少し不安になる。

まもなく高速道路が見えてくる。道央自動車道だ。
札幌(米里)I.Cから江別西I.Cの区間であり、
この地点自体は、高速バスなどで頻繁に通っているのだが、今まで下から見上げる機会はなかった。

そして厚別幹線通のバス停にたどりついた。

ちょうどもうすぐ、白稜高校行のバスが来るらしいので、それを待つ。

そして白稜高校行のバスに乗車、乗客は私含めて2人だけ。
もう一人は白稜高校正面の、バス停のない場所で降りていった。その際運転士が私に、
「あの、終点まで乗るんですか?」
と尋ねる。何故そんな事を聞くのかわからなかったが、終点まで乗るんだと答える。
そして終点であるバスの回転所まで行くと・・・・・・ちょうど高校が終わったらしく
白稜高校の生徒らしき高校生がたくさん待っていた。

わたしはその光景に驚いた。
高校生がいっぱいいることに驚いたのではない。
下校時刻に高校生がたくさんいることなど想定の範囲内だが、
その高校生の風貌が、あきらかに私がいままで札幌市内で見てきた高校生と違う。
異世界に迷い込んできた感じだ。こんな高校生が札幌にもいたんだ、灯台下暗し。

私がバスの写真を撮っていると、高校生がその様子に興味を示したのか、話しかけてきた。

今まで色々な地域を旅し、写真を撮影しているが高校生が私に話しかけてくる事はあまりない。
(この前の幕別駅から乗車してきた高校生の件は、例外中の例外だ)
そして私に気軽に話しかけてくる高校生には、ある共通点がある。
その共通点を言葉で表現するのは非常に難しいが、
傾向としては、人口が多い地域ほど私に関して無関心であり、
また、進学校であればあるほど私を故意に無視する傾向があると私は見る。

とりあえず彼らとの会話の中で、私が北海学園大学の写真部の人間である事を告げると、
「北海学園!?すごい頭いいじゃん。俺らには絶対無理だな」
と。やっぱり異世界だ。

私のいた月寒高校では、北海学園など「月高生の墓場」とも言われているくらいで
受験失敗、もしくは努力しなかった人間がたどり着く場所だという認識だった。
それがここではこの評価、どういうことですかこれは?

その後、何人かの高校生が、私に写真を撮ってくれと頼むので、撮影する事に。




撮影のため何本かバスを見送った後、私も白石駅方面に向かうバスに乗ることに。
余談だがここの高校生は、JR白石駅の事を「ジェイしろ」と呼んでいた。初めて聞く単語である。

バスの中の乗客は殆どが高校生であり、とても賑やかである。
車内の会話に耳を澄ませていると、殆どのネタが女の話ばかりである。
しかも内容がとても具体的であり、そんなことパブリックスペースで話すなよな、という感じ。
(彼らにとっては、ここを公共空間だと言う認識がないのかもしれないが)
またまたカルチャーショックである。
ちなみに女の話ばかりしているのは、男子生徒であるが
そのことを裏返せば、女子生徒の会話内容もだいたい推測が着くだろうから、あえて書かない。

このバスは白石高校の前も止まり、白石高校の生徒も乗車するが非常に好対照である。
もっとも白石高校からだと、自転車通学の生徒も多く、
そこまでバスに乗客が集中しないという理由もあるだろうが。


バスは踏切を渡り、JR白石駅に到着、もうそろそろ日も暮れてきた。
今日もいろいろ見て回ったし、そろそろ帰ろうか。
ここJR白石駅からは、平岸駅行の平78が出ている。それに乗ろう。
と思った矢先、駅前からバスが発車する。
あ、ちょうど駅前に止まっていたバスが平78だったようだ。
ということは1時間待ちか・・・・・・そんなに待ってられるか!

後続の白23に乗って、地下鉄白石駅から白30に乗り換える作戦に変更。

ちなみにこちらのバス停は、“白石営業所行”の白23のバス停。平78の発着もこちらだ。
地下鉄白石駅方面へ行きたい場合は、駅のロータリーを出て、白石中の島通に面したバス停から乗る。
この移動距離があるせいで、先ほど速やかに乗り換えることが出来なかった。

白23は、定刻よりすこし遅れてJR白石駅へ。
さて、このバスが地下鉄白石駅に定刻どおりに走ってくれれば、うまく家に帰れる。

白30の発射時刻まであと2分と言うところで、白23は地下鉄白石駅に到着。
お互いのバス停は信号挟んで道路の向こう、
そしてちょうど今、南郷通を渡る横断歩道は赤信号。
すでに向こう側のバス停では、白30が出発準備をしている。

あと1分・・・・・・早く、早く。
あと20秒、信号が青に変わった、走れ!


あ!

目の前でバス出発。またかよ、これで今日3度目だよ!
となればお約束、次のバス停、栄通1丁目まで全力疾走だ。
・・・・・・無理です、追いつけません。
この両バス停の間には信号が無いので、バスとの差は開く一方です。

もう疲れたよ、パトラッシュ・・・・・・。

今日の勉強時間

民法1時間
簿記30分